11月20日公開の映画「泣く子はいねぇが」の主題歌である「春」のミュージック・ビデオが公開となった。「春」は、ドラマ「監察医 朝顔」の主題歌も手掛けている折坂悠太さんが書き下ろした曲で、折坂さんは劇中の音楽も担当している。
ミュージックビデオは、「泣く子はいねぇが」の監督である佐藤快磨さんが監督・編集を手掛けた。映画内で主人公たすくの実家のロケ地となった、秋田県・男鹿半島のかつて製材所だった場所で撮影されている。1人の少女と家族の様子が映し出され、中盤では約40年前に男鹿で撮影されたホームビデオの映像が使われている。「男鹿に吹く風のように歌が始まり、巡ってきた季節とつないできた小さな幸せを描きたい」という佐藤監督の思いの詰まったミュージックビデオとなっている。
また、折坂さんと主演の仲野大賀さんによる対談映像も公開された。対談動画では、以前から折坂さんのファンで撮影中も折坂さんの楽曲を聞いて気持ちを高めていたという仲野さんが、「この映画全体を包んでくれたような感じがした」と感想を述べ、折坂さんの「唯一物語の中で状況を俯瞰して観ている余 貴美子さん演じるたすくの母親の気持ちで作ろうと思いました」という説明に深く納得する姿などが収められている。
「泣く子はいねぇが」は、親になることからも大人になることからも逃げてしまった主人公が、過去の過ちと向き合い、不器用ながらも青年から大人へ成長する姿を描いたオリジナル作品。本作が劇場デビュー作となる佐藤快磨さんが、秋田県・男鹿半島の伝統文化「男鹿のナマハゲ」から、“父親としての責任”“人としての道徳”というテーマを見いだし、監督のみならず脚本・編集も手掛けている。また、佐藤監督の才能にほれ込んだという是枝裕和監督が企画として参加している。9月に行われたサン・セバスティアン国際映画祭(スペイン)では、最優秀撮影賞を受賞した。
泣く子はいねぇが
11月20日(金)より新宿ピカデリー他全国ロードショー
配給:バンダイナムコアーツ/スターサンズ
©2020「泣く子はいねぇが」製作委員会