加害者家族が被害者遺族を使用人に 奇妙な共同生活 「FEAST -狂宴-」特報

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 2024年3月1日に劇場公開される,フィリピンのブリランテ・メンドーサ監督最新作「FEAST -狂宴-」の、特報映像が公開された。

 特報は、祝祭ムードから一転し、交通事故を起こしてしまった父子の動転した表情と、被害者家族の悲しむ表情、加害者家族と被害者遺族がともに暮らす様子が切り取られ、不穏な雰囲気のまま、宴の料理をつくる音が響き渡る不穏な映像となっている。

 あわせて公開されたポスタービジュアルでは、一緒に暮らす加害者家族と被害者遺族が、まるでひとつの家族のように宴の料理を囲む様子が収められている。一見すると楽しそうな記念写真だが、よく見ると笑っていない顔が混ざり込んだ、異様さを感じさせるビジュアルとなっている。

 「FEAST -狂宴-」は、息子の罪をかばう加害者家族とすべてを失った貧しき被害者遺族を描いた作品。息子が起こした交通事故の罪をかぶり、刑務所に収監されていた家族の長の帰還を祝う宴の準備が進められている。収監されている間、妻と息子は、協力しあって家族と家計を守り、亡くなってしまった男の妻と子供たちを使用人として引き取って面倒を見ていた。しかし、宴の日が近づくにつれて後ろめたさと悲しみが再びあらわれ、”失った者”と”失わせた者”との間の平穏はかき乱されていく。

 監督は、「ローサは密告された」「キナタイ マニラ・アンダーグラウンド」など、フィリピン社会の暗部をえぐり、社会問題や社会的リアリズムを通して、強くたくましく生きる庶民の姿をリアルに描いてきた社会派監督ブリランテ・メンドーサ。主演は、フィリピンの国民的人気ドラマ「プロビンシャノ」の主演を務めた国民的スターのココ・マーティン。そして、メンドーサ作品の常連で、2016年カンヌ国際映画祭にて東南アジアで初の主演女優賞を獲得したジャクリン・ホセのほか、リト・ラピッド、グラディス・レイエスら、フィリピンの人気俳優が集結している。

加害者家族が被害者遺族を使用人に 奇妙な共同生活 「FEAST -狂宴-」特報

【作品情報】
FEAST -狂宴-
2024年3月1日(金)より、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国公開
配給:百道浜ピクチャーズ
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