数カ月後に彗星が衝突 ばらばらだった三姉妹を描く 髙石あかり主演「とおいらいめい」公開決定

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数カ月後に彗星が衝突 ばらばらだった三姉妹を描く 髙石あかり主演「とおいらいめい」公開決定

 「ベイビーわるきゅーれ」の髙石あかりが主演する映画「とおいらいめい」が、8月27日より劇場公開されることが決まった。

 「とおいらいめい」は、世紀末(1999年)と彗星の衝突による人類の滅亡が数カ月後に迫った現在(2020年)の、二つの”世界の終わり”を舞台に、ばらばらだった三姉妹がゆっくりと家族になっていく姿を描いた作品。人類の滅亡が数カ月後に迫った2020年。小学生だった1999年にノストラダムスの予言を信じて家出をした長女・絢音と次女・花音、その後生まれた腹違いの妹・音が、初めて一緒に生活することになる。

 髙石あかりは、父の死をきっかけに腹違いの姉2人と初めて共同生活をすることになり、1人で抱え込みながらも時に10代らしい天真爛漫さも見せる三女・音役を演じる。また、彗星の衝突による人類の滅亡を前にシェルターの個室の設計を担当し、暴力によるシェルター強奪の危険と隣り合わせの日々を送る長女・絢音役を吹越ともみ、妻とうまくいっていない妻子持ちの小学校の同級生・良平と再会する次女・花音役を田中美晴が務めている。

 2004年上演の舞台が原作の本作は、舞台で主演したしゅはまはるみ、舞台版の作・演出を担当し、本作の撮影監督を務めた長谷川朋史、映画「イソップの思うツボ」などに出演の藤田健彦が結成した自主映画制作ユニット「ルネシネマ」が映画化を企画。しゅはまと藤田も出演している。監督は、SKIPシティ国際Dシネマ映画祭で短編部門最優秀作品賞の受賞歴を持つ大橋隆行監督が務めている。

【コメント】

■監督・脚本 大橋隆行 コメント

ロックダウンで人が消えた街、ロシアの侵攻により破壊された街、撮影当時は全く想像していなかった、まるで世界の終わりのような光景を目撃する日々が続くなか、『とおいらいめい』は公開を迎えることになりました。
彗星の衝突による人類の滅亡まで残り数ヶ月という世界を描く本作は、2004年に上演された同名舞台が原作です。作・演出を手がけた長谷川朋史さんから映画化の相談を受け企画が動き始めたのが2018年。
原作の空気を残しつつ、映画として魅力的な作品にするには?と考えながら撮影が始まる直前の2020年2月まで脚本執筆が続きました。

主演の髙石あかりさんは『かぞくあわせ』(ルネシネマ製作のオムニバス映画)の試写会でお会いして、感想をお伺いする中で17歳とは思えない落ち着いた雰囲気と声のトーンに魅力を感じて出演をお願いしました。
吹越ともみさん・田中美晴さんはまだ作品のあらすじ程度しか脚本が進んでいなかった際に開催したオーディションでお会いした瞬間に絢音と花音だ!という不思議な確信がありました。
それぞれに個性的な三人によってキャラクターに命が吹き込まれ、彼女たちが過ごす時間がとても愛おしいものになってくれたと思います。

いまの現実の厳しさと比べてしまうと劇中流れる時間は世界の終わりというには穏やかすぎるかもしれません。
しかし、だからこそ掛け替えのない穏やかな日常への祈りや願いのようなものを感じていただけるのではないかと思います。

三姉妹が過ごす世界の終わりと瀬戸内の美しい景色を、ぜひ劇場の大画面で見守ってください。

【作品情報】
とおいらいめい
2022年8月27日(土)~9月23日(金)池袋シネマ・ロサにてレイトショー公開
配給:ルネシネマ
©ルネシネマ

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