2023年2月3日より劇場公開される、フランソワ・オゾン監督とソフィー・マルソーが初タッグを組んだ映画「すべてうまくいきますように」から、初共演となるソフィー・マルソーとシャーロット・ランプリングの出演シーンの一部が公開された。
切り取られているのは、エマニュエル(ソフィー・マルソー)と母のクロード(シャーロット・ランプリング)が、エマニュエルの父でクロードの夫であるアンドレについて話し合うシーン。エマニュエルは「パパから聞いた?」とアンドレが希望する安楽死のことを切り出すが、うつ病を患いアンドレとは長年別居中であるクロードの反応は薄い。
それよりもクロードが懸念しているのは、アンドレの愛人ジェラールの存在だった。「ジェラールは?」と聞くクロードに、エマニュエルが「もう会わないって」と伝えるも、クロードは「口先だけよ」と冷笑する。しかし、最後に「なぜパパと別れなかったの?」という娘の質問に対して、クロードは「愛してたの、バカね」とほほ笑みを見せる。ランプリングが、微妙な表情の変化によって感情を表現している。
長年オゾン監督とタッグを組んできたシャーロット・ランプリングと、本作が初めてのオゾン監督作品の出演となったソフィー・マルソー。マルソーはインタビューで、「今回初めてシャーロット・ランプリングと仕事をしましたが、彼女は素晴らしい輝きを放つ人でした」と演技を絶賛。また、オゾンは2人について、「本作はソフィー・マルソーについてのドキュメンタリーのような側面もある。『まぼろし』がシャーロット・ランプリングについてそうだったようにね」と明かしている。
「すべてうまくいきますように」は、安楽死を望む父親に振り回される娘の葛藤を描いたドラマ。脳卒中で倒れ、体の自由がきかなくなった85歳の父アンドレが、娘のエマニュエルに安楽死を願う。小説家のエマニュエルと妹のパスカルは、父の気が変わることを望みながらも、合法的に安楽死を支援するスイスの協会とコンタクトをとる。一方で、リハビリにより日に日に回復する父は、孫の演奏会やお気に入りのレストランへ出かけ、生きる喜びを取り戻したかのように見えた。だが、父は娘たちに安楽死の日を告げる。娘たちは、戸惑い葛藤しながらも、父と真正面から向き合おうとする。
主演を務めるのはソフィー・マルソー。本音しか言わない父の言動に時には傷つきながらも、父を人として敬愛する娘・エマニュエル役を情感豊かに演じている。父のアンドレ役にはアンドレ・デュソリエ、母のクロードにシャーロット・ランプリング、妹のパスカルにジェラルディーヌ・ペラス、安楽死を支援する協会から派遣されてくる怪しげなスイス人女性にハンナ・シグラが顔をそろえる。「スイミング・プール」の脚本家エマニュエル・ベルンエイムの自伝的小説を基に、「まぼろし」「8人の女たち」「Summer of 85」などのフランソワ・オゾンが監督・脚本を務めた。
【作品情報】
すべてうまくいきますように
2023年2月3日(金) ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館、Bunkamuraル・シネマ 他公開
配給:キノフィルムズ
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