コトリンゴ「不思議で穏やかな夢を見ているよう」 ドキュメンタリー映画「SLEEP」著名人コメント

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コトリンゴ「不思議で穏やかな夢を見ているよう」 ドキュメンタリー映画「SLEEP」著名人コメント

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 睡眠中に聞くために作られた8時間以上の曲「SLEEP」が演奏された異色のコンサートの裏側や、「SLEEP」の作曲者であるマックス・リヒターの素顔を追ったドキュメンタリー映画「SLEEP マックス・リヒターからの招待状」を見た、著名人による鑑賞コメントが公開となった。

 音楽家のコトリンゴは「不思議で穏やかな夢を見ているよう」、アーティスト、インタラクションデザイナー、プログラマ、DJなど多岐に渡って活躍する真鍋大度は「表現活動に関わる全ての人に見てもらいたい」と語り、モデルの前田エマは「『睡眠を共有する』そんな夢のような話が、ここには本当にありました」と驚きを表現している。

 コンサート「SLEEP」は、ミュージシャンたちが音楽を奏で、観客はステージの前に並ぶベッドで寝ることも自由に歩き回ることも可能という、型破りな形で行われた。コンサートを思いついたのはドイツの作曲家であるマックス・リヒターで、睡眠や音楽がどのように人間の脳に影響を与えるのかに興味を持ち、音楽と睡眠を科学的に分析・融合し、新しい音楽体験や最高級の眠りと目覚めへと導くことを目的とした楽曲「SLEEP」を作り上げた。「SLEEP マックス・リヒターからの招待状」では、コンサートの裏側のほか、リヒターのこれまでの道のりなどが収められている。

【コメント一覧】 ※順不同/敬称略

美しい映像と共に、「SLEEP」をちょっと体験できた気持ちになり、不思議で穏やかな夢を見ているようだった。
とても贅沢な音楽会、そして睡眠のかたち。
会場で「SLEEP」と共に眠ると、私はどんな感情と一緒に目覚めるのだろう。
自分のベッド持参で参加してみたい!
---コトリンゴさん(音楽家) 

権威や政治に負けず自分の信念を貫き通す姿を通じて、作り手として何を大事にすべきか、そして人生において何に重きを置くかを強く問いかけてくる。
表現活動に関わる全ての人に観てもらいたい。
---真鍋大度さん(アーティスト、インタラクションデザイナー、プログラマ、DJ)

「睡眠を共有する」
そんな夢のような話が、ここには本当にありました。
そしてそれは、芸術家として共に生き抜くパートナーの記録だったのです。
---前田エマさん(モデル)

こんなに心地の良い「超低音」を体験したのは初めての経験。
映画はもちろんのこと、あの「SLEEP」の音楽を映画館で堪能できること本当に贅沢な体験!
---水野蒼生さん(指揮者/クラシカルDJ)

ぼくも震災の年、ボルダリングジムで眠りにまつわるコンサートをやったことがあって、マックス・リヒターの「SLEEP」の試みのことは気にしておりました。
アルバムを拝聴させていただき、本当に素晴らしかった。
今回の映画体験でも、充分に、その音楽的意図は伝わってきました。刺激になりました。
---鈴木惣一朗さん(音楽家)

はじめは先鋭的なコンサートのドキュメンタリーとして見ていましたが、すぐになにかが違うと気づきました。
この映像、そして『Sleep』自体が、「夫婦ふたりの人生の作品」なのだと。
そう見え始めた瞬間、深く心を打たれました。
リヒターが作る曲が優しいのは、それゆえなのだと。
複雑な現代に必要な癒しだと思います。
---寒川裕人さん(現代美術家)

内省的になって、どんどん感覚が研ぎ澄まされていく。
他の音楽ドキュメンタリーでは決してできないような体験だった。
映画が終わった後は、まるでぐっすり寝たかのように、心から余計なものが取り払われて、本当に清々しかった。
ありがとう、マックス・リヒター。
---山崎まどかさん(コラムニスト)

まどろみの中に心は何を感じ、身体は何を想うか。
この音の粒の前に全ては露わになる。
音は、我々の身体に委ねられ、肉体を通じて心の奥底へと染み込んでいく。
マックスの音楽を聴きながら、自分自身の人生を聴いているのだ。
誘われる世界は、こんなにも儚く優しさに溢れている。
私たちは皆、固有の一人であり、私たちは皆、固有に美しい。
---山崎晴太郎さん(アートディレクター)

音を研ぎ澄ませていった先の必然としての、聴取環境そのものを創出するという試み。
それが堅苦しいものではなくどこか微笑ましいところに、マックス・リヒターという音楽家の本質がある。
---宇野維正さん(映画・音楽ジャーナリスト)

140億の大脳の神経細胞が同期してハーモニーを奏でる、それが深い心地よい睡眠だ。
私は、マックス・リヒターの音楽と映像が自分の神経細胞と同期することを体験した。
目覚めも爽快だ。ぜひこの体験を分かち合いたい。
---西野精治さん (睡眠研究者、著書「スタンフォード式最高の睡眠」)

音のすごさに驚かされました。感動しました!!
様々な低周波をコントロールしてエネルギー感を操っているようです。
時間軸共に低周波のうねる場所が異なり、心地が良い低周波の海にいるようでした。
ピアノの音色も素晴らしかったです。
ピアノがピアノに、バイオリンがバイオリンに聴こえてました。
---佐藤博康さん(㈱イースタンサウンドファクトリー 代表取締役/odessa音響システムスピーカー設計)

この映画を観た後は、眠ること、そして、音楽に耳を傾けることが、いかに豊かな体験なのかを実感できるはず。
そして、「スリープ」を疑似体験するには、暗闇の中、見知らぬ人々と同じ時間を共有する映画館ほど、うってつけの場所はないだろう。
---村尾泰郎さん(音楽/映画ライター)

僕が2017年の「スリープ」アムステルダム公演で体験した低周波の重低音が見事に再現されていました。
マックス・リヒターが望んだ通りのサウンドが映画館で聴けて感無量です。
---前島秀国さん(サウンド&ヴィジュアル・ライター/マックス・リヒター・プロジェクト企画監修)

SLEEP マックス・リヒターからの招待状
2021年3月26日(金) 新宿シネマカリテ、ヒューマントラストシネマ渋谷、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国公開
配給:アット エンタテインメント
©2018 Deutsche Grammophon GmbH, Berlin All Rights Reserved

  • 作品

SLEEP マックス・リヒターからの招待状

公開年 2019年
製作国 イギリス
監督  ナタリー・ジョンズ
出演  マックス・リヒター、ユリア・マール
作品一覧