池松壮亮、オダギリジョー初共演 石井裕也監督「アジアの天使」7月公開決定 日本と韓国の家族描く

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池松壮亮、オダギリジョー初共演 石井裕也監督「アジアの天使」7月公開決定 日本と韓国の家族描く

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 ソウルで出会った日本と韓国の家族が新たな家族の形を模索する映画「アジアの天使」が、7月2日に劇場公開されることが決まった。

 「アジアの天使」は、「舟を編む」などの石井裕也監督の最新作で、95%以上のキャスト・スタッフが韓国チーム、ロケ地はすべて韓国という作品。日本から渡った韓国で事業に失敗した兄弟と、韓国社会から弾かれている兄妹たちの姿を描いている。

 石井監督は、「元々異国の地で映画を作ることに興味はあった。自分の経験値や感覚が通用しなくなった時に果たしてどんな新しい発見があるか、そのことに大いに興味があったからだ。それに、映画とは本来途方もなく自由なもののはずで、狭い世界など軽々と飛び越えていけるもののはずだ。そういう映画の可能性に期待もしていた」とコメント。また、韓国のパク・ジョンボム監督と意気投合したことで、韓国が「とても大切な友達が住んでいる国」に変わり、「そのときに、映画を撮れると確信した。韓国という国の全容はもちろん外国人である僕には分からないが、友達の心の痛みを想像することができるなら映画も撮れると、直感的に思った」と語っている。

 石井監督と多くの作品でタッグを組んできた池松壮亮が主演し、兄の住む韓国に渡る青木剛役を演じている。池松の兄役は韓国でも人気を誇るオダギリジョーが務め、池松と初共演する。韓国映画界からは、長編映画初主演を務めた「金子文子と朴烈」で多数の映画賞を受賞したチェ・ヒソが参加している。

 池松は「世界中の人たちが家族と会えなかったり、心の距離も離れてしまった今こそ、この映画を公開できることの意味がすごくあるのではと思っています」と作品の意義を語り、オダギリは「世の中の困難を乗り越えた向こうに、朝日なのか夕日なのか、希望の光のような映画を観たいと思いませんか?」とメッセージを送っている。チェ・ヒソは「私たちはコロナの苦痛を共有していますので、すべての人にとってタイムリーな家族の映画になると思います」とコメントしている。

【コメント】

■池松壮 「日本と韓国のスタッフが一緒に映画を撮るにあたり、韓国の皆さんは本当に温かく僕たちを迎えてくれて、日韓の関係性がこの映画でより良い作用が生まれればと思います。そして、世界中の人たちが家族と会えなかったり、心の距離も離れてしまった今こそ、この映画を公開できることの意味がすごくあるのではと思っています。」

■オダギリジョー 「この映画はいくつもの困難を越えて完成しました。石井監督はいつも、何かに挑戦し、闘う姿勢を崩しませんが、今回はいつも以上に苦しんだのではないかと思います。世の中の困難を乗り越えた向こうに、朝日なのか夕日なのか、希望の光のような映画を観たいと思いませんか?」

■チェ・ヒソ 「石井監督は「この映画には国籍がない」と言っていました。この映画は国境を越えて痛みを共有する2つの家族の物語です。そして今、私たちはコロナの苦痛を共有していますので、すべての人にとってタイムリーな家族の映画になると思います。」

アジアの天使
2021年7月2日(金)テアトル新宿ほか全国公開
配給:クロックワークス
(c) 2021 The Asian Angel Film Partners

  • 作品

アジアの天使

公開年 2021年
製作国 日本
監督  石井裕也
出演  池松壮亮、チェ・ヒソ、オダギリジョー
作品一覧