竹中直人・山田孝之・齊藤工の3人が映画監督として共同制作した映画「ゾッキ」から、「伴くん」を演じたお笑いコンビ「コウテイ」の九条ジョーが、役作りのために丸刈りになる舞台裏の映像が公開された。
公開された映像では、齊藤監督が九条の髪にハサミを入れる”断髪式”の様子が収められている。ギリギリのタイミングで「やっぱ映画やめます！」と口走る姿を見せる九条。最終的に覚悟を決める九条だったが、斎藤によって切られた髪を見て「うわ！」と驚く姿を見せる。丸刈りが完成に近づくと、齊藤監督は「いい感じです」と満足げに言葉をかける。
伴くんは、原作「ゾッキA」の第1話に登場するキャラクター。「死にたい」が口ぐせで変わり者の伴くんは、会ったこともない友人・牧田の姉への恋心を募らせ、その行動はいつしか狂気を帯び、物語を予測不能な展開へと導いていく。演じる九条は、2013年に結成した「コウテイ」で「M-1グランプリ2020」で準決勝に進出する活躍を見せる一方で、183㎝の長身と端正な顔立ちで今年の「オシャレ芸人ランキング」では1位を獲得した。
伴くん役のキャスティングが難航する中、バラエティ番組での共演をきっかけに九条と出会い、俳優としての才能を感じ取ったのは齊藤監督だった。牧田を演じた森優作との相性もよく、「ゾワっとするくらい”いた”という感覚があり…。この二人だ！という不思議な体験をしました」と、斎藤監督は語っている。また、斎藤監督はホアキン・フェニックス主演の映画「ジョーカー」のイメージと伴くんを重ね合わせて演出したそうで、演技未経験の九条に対して繰り返し「ジョーカー」の予告映像を見せることで、斎藤監督ならではの伴くん像を作り上げたという。
映像とあわせて、伴くんの新場面写真とメイキング写真も公開された。メイキング写真では、齊藤が丸刈りの九条の頭をなでる姿、斎藤監督と九条が2人で真剣にモニターをのぞき込む様子などが切り取られている。場面写真では、どしゃぶりの雨の中で傘も差さずに1点を見つめる伴くんや、仏壇の前で大号泣する姿、下着を手に匂いを嗅ぐ姿が捉えられている。
「ゾッキ」は、大橋裕之の初期作集「ゾッキA」「ゾッキB」を原作に、ありふれた日常に巻き起こる不思議な笑いに包まれたヒューマンコメディ。舞台演出家・劇作家の倉持裕が、およそ30編の短編が収録された原作から多数のエピソードを1つの物語としてまとめ上げた。大橋の生まれ故郷である愛知県蒲郡市でロケ撮影されている。
【作品情報】
ゾッキ
2021年4月2日（金）全国公開
3月26日（金）愛知県先行公開 ※一部劇場除く
3月20日（土）蒲郡市先行公開
配給：イオンエンターテイメント
©️ 2020「ゾッキ」製作委員会
