吉沢悠、娘に手を上げる父親役 寺西拓人は映画初出演 平泉成、前川泰之も出演 中山優馬主演「189」

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吉沢悠、娘に手を上げる父親役 寺西拓人は映画初出演 平泉成、前川泰之も出演 中山優馬主演「189」

 吉沢悠、平泉成、前川泰之、灯敦生、太田結乃、瀧川広志(コロッケ)、寺西拓人が、中山優馬が新米児童福祉司を演じる映画「189(イチハチキュー)」(今冬劇場公開)に出演することが発表された。中山優馬が主演し、夏菜が共演することが、すでに発表されている。

 あどけない娘に手を上げる狂気の父親として、新米児童福祉司の坂本大河(中山優馬)と敵対する増田勝一役には、映画・ドラマ・舞台と幅広く活躍する吉沢悠。主演の中山とは、2021年1月から放送されたWOWOWの連続ドラマW「トッカイ」に続いての共演となる。大河をサポートする心優しき児童虐待対策課の課長役には、多くのドラマ・映画に出演する前川泰之。大河の祖父役を、昭和・平成・令和と3つの時代を第一線で活躍し続ける名バイプレイヤーの平泉成が務める。

 勝一の妻で自身も娘の虐待に加担してしまう典子役には、女優のみならず脚本家としても活躍する灯敦生。虐待を受けて児童相談所へ保護される勝一と典子の娘・星羅役は、映画「生きちゃった」「地獄の花園」などに出演する子役の太田結乃が演じる。また、大河と詩音(夏菜)が星羅の虐待の手がかりを探るために訪れる児童相談所の所長役には、「ゆずりは」に引き続き加門幾生監督作の出演となる瀧川広志(コロッケ)。そして、大河が訪問するアパートでネグレクトの疑惑をかけられる・木村来夢役を、事務所の先輩である中山との共演で映画初出演を飾る寺西拓人が演じる。

 「189(イチハチキュー)」のタイトルは、児童虐待から<いちはやく>子供を助けられるようにと設けられた、児童相談所虐待対応ダイアル「189」を意味している。助けを求める小さな命を救うために奮闘する児童虐待対策班を通じて、社会問題を描いたヒューマンドラマとなっている。主人公の新米児童福祉司・坂本大河を演じるのは、映画、ドラマ、舞台と幅広く俳優として活躍する中山優馬。坂本大河とバディを組む弁護士・秋庭詩音役を、中山とは初共演となる夏菜が務める。実際の事件から着想を得たオリジナル脚本を長津晴子が手がけ、加門幾生監督がメガホンを取る。

【コメント全文】

■前川泰之 /安川信弘役

児童虐待というテーマを作品にする事で、綺麗事にしたくないという想いが強くありました。苦しんでいる子供達を助けたいんだ!という気持ちを一番大切にしながらも、児童相談所職員だからこその苦悩や弱さもキチンと表現できるように心掛けたつもりです。
私も父親ですので、虐待のニュースを見る度に心を痛めていましたが、何も自分には出来る事が無かったので、今回のお仕事をいただいた時は有り難い気持ちと、責任感を共に強く感じながら臨みました。作品に入るに当たり色々勉強しましたが、私達が目にする虐待のニュースは、ほんの一部でしかなく、身の回りに少なからずあるのかも知れない、見逃しちゃいけないという気持ちがとても強くなりました。難しい題材の作品でしたが参加出来る機会をいただいてとても感謝しています。

主演の中山さんは、現場で浮つく事なく、とても真摯に取り組む方だなぁと見ていました。中山さんの持つ誠実さや、内に秘めたる闘志みたいなものが今回の役にとてもマッチしていて、私も役柄としての関係性が築きやすかったです。真っ直ぐな眼差しが印象的でした。

『虐待』という踏み込みにくい、触れたくないようなテーマではありますが、実状や課題がとても分かりやすく描かれています。とにかく知っていただく事が大切です。難しく考えず、観て沢山の人と沢山話していただけたら嬉しいです。是非ご覧ください。

■平泉成 /坂本清役

実際にあった話だったりするので辛い話なんですけど、こういうものを作品にするということは大切なことだと思いました。「189」という意味を知っている人って100人聞いたら何人いるのか…私もお恥ずかしながら、今回出演するまで知らなかったので、こういった作品を提示することによって「189」の意味が皆さんに浸透していけたら良いなと感じます。
私にも孫がいますので、こんなに小さな子供達が実際に虐待されているのかと思うと台本読んで胸が痛くなりました。

撮影現場は、とてもテキパキしていてやりやすい環境でした。
中山優馬くんとは、今回初めての共演となりまして、とても立派な俳優さんだなと思いました。
加門監督とは、30年以上前に「その男、凶暴につき」(北野武監督/1989年)という作品でご一緒させて頂いております。当時は助監督だったので、助監督だった頃にお仕事させて頂いた方の監督作品に出演させて頂くのは感慨深いです。

ぜひこの映画を見て、少しでも多く虐待が無くなって平和な世の中になったら良いなと思います。

■灯敦生 /増田典子役

いろんな感情を麻痺させながら、母性愛だけ身体の端っこで何とか繋ぎとめているような典子……この役に挑むワクワクや自信は正直なくて、演じるあいだ、典子を取り巻く状況から抜け出せないことがただ苦しかったです。
それでも二度目の加門組、加門監督に役者としての転機を頂き、話し合いを重ねながら、典子を生きてゆくことができました。

一方現場は、凛として真摯な中山座長をはじめとっても和やか。夫・勝一役の悠さんは、お人柄や姿勢など全ての面で、こんなに素敵な先輩いらっしゃるのか、と大尊敬でした。アクション練習から仲良くしてくれた可愛い結乃ちゃん、いえっ結乃さんのお芝居がまた本当に凄まじく、ずっとお二方に救われていました。

大変な時期の撮影でしたが、心を寄り添わせて下さったスタッフさん、素晴らしいキャストの皆さんと、 小さな命を守ろうとする大きな思いの「189」という作品に参加できて光栄でした。
いちはやく、届くように願っています。

■太田結乃 /増田星羅役

撮影中に心がけたところは、虐待を受けているシーンがあるし、お父さんの事を怖いし好きじゃないと思う役だったので、撮影期間中はお父さん役の吉沢さんと楽しい時間を作らないようにしていました。優しい吉沢さんを見ないように、怖いイメージのまま過ごしました。

最初お話を聞いた時は私に出来るか心配でした。虐待の意味も分からないまま台本を読んでいたので、びっくりしました。とにかく監督さんのお話しをきちんと聞いて頑張ろうと思いました。虐待を受けるためにアクション指導があったり、顔に沢山メイクで傷を作ったり、初めてのことばかりでしたが 色々と勉強になりました。

中山さんは私と星羅に本当にいつも優しくしてくれました。カッコいいし 学校の先生だったらいいなぁと思っていました。吉沢さんは、撮影中かなり怖かったです。でも辛いシーンの後に 「すごく良かったよ!」と言ってくれました。それが嬉しかったです。この映画では、合間の時間でも離れている事が多く、楽しいシーンがなかったので、今度は優しい吉沢さんでまたお仕事したいなぁと思います。  灯さんとは一緒にアクションのお稽古に行ったりしましたが、とても優しくてきれいなお姉さんでした。やっぱり灯さんとも悲しいシーンや辛いシーンが多かったので、また笑うシーンでお仕事したいなぁと思います。

星羅みたいに辛くて苦しい毎日を過ごしている人がいなくなるように 願いを込めて頑張りました。たくさんの人に観てほしいです。よろしくお願い致します。

■瀧川広志 /青島守役

コロッケが出ないようにと心がけました。
出演出来ることがうれしいです。加門監督の思いに心が動きました。
主演の中山さんの演技が素晴らしかったです。きれいな顔して顔が小さいとおもいました。
現実の話なんです。今すごく大事な話ですので沢山応援してください。

■寺西拓人 /木村来夢役

出演が冒頭でしたので、提示する意味でも、とにかくどうしようもない人を意識しました。監督からの指示もあり、「急にキレ出す若者」感を大事にしました。
 
映画への出演が今回初めてだったので、映画というものにたくさん救われて、たくさん笑わせてもらってきた人生なので、最初にお話を聞いた時はとにかく嬉しかったです。全てのことが初めてではありましたが、変に気負わず取り組むことができました。勉強になりました。

主演の優馬くんとは他の現場でも何度かご一緒させていただいていて、こうして映画でも共演させていただけたのは嬉しい限りです。撮影に入る時も「自分でやりたいようにやったらいいよ」と言って、僕がお芝居しやすい環境にしてくださりました。感謝。

手放しでハッピーになれるような作品ではないかもしれませんが、ぜひ観て欲しいです。この作品を通して、誰かの意識が少しでも変わることを祈ります。

【作品情報】
189(イチハチキュー)
2021年冬、イオンシネマ他全国公開
配給:イオンエンターテイメント
©映画「189」製作委員会 ヴァンズピクチャーズ

  • 作品

189(イチハチキュウ)

公開年 2021年
製作国 日本
監督  加門幾生
出演  中山優馬、夏菜、前川泰之、灯敦生、太田結乃、滝川広志、寺西拓人、平泉成、吉沢悠
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