墓泥棒たちのお宝探し クラフトワークのテクノポップに乗せて 「墓泥棒と失われた女神」本編映像

映画スクエア

 2024年7月19日より劇場公開される、「幸福なラザロ」のアリーチェ・ロルヴァケル監督最新作「墓泥棒と失われた女神」から、本編映像の一部が公開された。

 公開されたのは、遺跡を発見できる不思議な能力を持つイギリス人のアーサー(ジョシュ・オコナー))お宝を探すシーン。アーサーが何かを感じとると、映像が上下反転し天と地が逆さになるという斬新な演出がなされている。場面は切り替わり、アーサーの恋人の母フローラ(イザベラ・ロッセリーニ)とその弟子のイタリア(カロル・ドゥアルテ)が登場。イタリアは、イタリア人ではないが名前がなぜか「イタリア」で、異邦人同士のアーサーとイタリアは、何やら手話でイタリア語を学び合っている姿を見せる。

 映像は、ふたたび墓泥棒たちの様子を映し出す。墓泥棒たちは発掘した陶磁器を丁寧に修復していく。お宝を掘り出しては日銭を稼ぐ墓泥棒たち。だが、アーサーには”赤い糸”のようなものが見えている。今年のFUJI ROCK FESTIVALに来日することでも話題のテクノポップグループ・クラフトワークによる「スペースラボ」の音色も相まり、幻想的なシーンとなっている。

 「墓泥棒と失われた女神」は、1980年代のイタリア・トスカーナ地方の田舎町を舞台とした作品。忘れられない恋人の影を追う考古学愛好家のアーサーには、紀元前に繁栄した古代エトルリア人の遺跡をなぜか発見できる特殊能力があった。墓泥棒の仲間たちと掘り出した埋葬品を売りさばいては日銭を稼ぐ日々。ある日、稀少な価値を持つ美しい女神像を発見したことで、闇のアート市場をも巻き込んだ騒動に発展していく。

 監督は、カンヌ国際映画祭において、「夏をゆく人々」でグランプリ、「幸福なラザロ」で脚本賞を受賞したアリーチェ・ロルヴァケル。本作は、第76回カンヌ国際映画祭のコンペティション部門に正式出品され、第95回ナショナル・ボード・オブ・レビューでは外国語映画トップ5に選出された。

墓泥棒たちのお宝探し クラフトワークのテクノポップに乗せて 「墓泥棒と失われた女神」本編映像

【作品情報】
墓泥棒と失われた女神
2024年7月19日(金)Bunkamuraル・シネマ 渋谷宮下、シネスイッチ銀座ほか全国順次公開
配給:ビターズ・エンド
© 2023 tempesta srl, Ad Vitam Production, Amka Films Productions, Arte France Cinéma

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