自分の”ホムンクルス” 綾野剛「その時に自分が生きている役」 清水崇監督は「呪怨」の俊雄?

映画スクエア

自分の”ホムンクルス” 綾野剛「その時に自分が生きている役」 清水崇監督は「呪怨」の俊雄?

「ホムンクルス」の写真をもっと見る

 山本英夫の漫画を綾野剛主演で映画化した「ホムンクルス」(4月2日劇場公開)から、綾野と清水崇監督が「自分のホムンクルス」について語るコメントが公開された。

 ホムンクルスとは、映画内で描かれる深層心理が異形として視覚化されたもの。綾野は「見えるのはその時に自分が生きている役だろうなと。役が変わるたびに僕の“ホムンクルス”も変わっていくと思います」とコメント。清水崇監督は、「6~8歳くらいの、ずっと一人で遊んでいる男の子」「拙作『呪怨』の白い男の子:俊雄、たぶんあんな姿ではないかと」と語っている。

 「ホムンクルス」は、2003年から2011年まで「ビッグコミックスピリッツ」で連載され、400万部の累計発行部数を誇る、カルト的人気作品。記憶も社会的地位もなくした主人公が、頭蓋骨に穴を開ける禁断の実験「トレパネーション」を受けたことから、左目に人間の心のゆがみが異形として見えるようになる・・・という物語。Netflixでの全世界独占配信が決定している。 

【コメント】

■綾野剛

Q:自分のホムンクルスは何だと思いますか?

僕が“ホムンクルス”だとしたら、見えるのはその時に自分が生きている役だろうなと。役が変わるたびに僕の“ホムンクルス”も変わっていくと思います。

Q: これからご覧になる方へメッセージをお願いします。

清水監督が真剣に原作漫画に向き合った結晶が映像化されています。完全オリジナルでもなく、原作をなぞっただけの完全原作モノでもない。だからこそ映画化した意味があるんだと言える作品になりました。映画館でも、Netflixでも、皆さんによきタイミングと状況で目撃してもらえたら幸せです。また劇伴や主題歌も素晴らしいので、音楽好きにはぜひ映画館という爆音の中で体感してもらえたら幸いです。

■清水崇監督

Q:自分のホムンクルスは何だと思いますか?

6~8歳くらいの、ずっと一人で遊んでいる男の子だと思います。
おそらく6歳の頃、幼稚園の砂場で遊んでいる時に生まれ、性分も14歳頃にはほぼ定まっていたと思います。
その頃に僕は大切な何かを置き忘れたまま、今に至ってしまっている気がしています。ずっとです。
周囲の人の言動や振る舞いを窺い、同時に存在する幾つかの世界を探り、怖がりながらも時に強がり、見えた感情や吸収した感覚を砂や粘土で自分色に形作っていく。手前味噌ですが…拙作『呪怨』の白い男の子:俊雄、たぶんあんな姿ではないかと。

Q: これからご覧になる方へメッセージをお願いします。

これは、少し変わった毛色の映画です。
皆さんが今まで観てこられたどんな作品とも違うかもしれません。
でも、皆さんの誰にでも触れ、エグって、寄り添ってくると思います。
“心の距離感や触れ合い”に怯え、閉ざし、癒され、開いて…
皆さんの、身近にいてくれる人や世界の見方や感覚に少しでも何かしら生み落とせたら幸いです。 

【作品情報】
ホムンクルス
2021年4月2日期間限定公開
配給:エイベックス・ピクチャーズ
(C)2021 山本英夫・小学館/エイベックス・ピクチャーズ

  • 作品

ホムンクルス

公開年 2021年
製作国 日本
監督  清水崇
出演  綾野剛、成田凌、岸井ゆきの、石井杏奈、内野聖陽
作品一覧