ヴァネッサ・フィロ監督、キム・イジュラン主演の映画「コンセント／同意」（公開中）から、おぞましきグルーミングの入り口を捉えた、本編映像が公開された。
映像で映し出されるのは、自分宛てに届いた恋文に胸を躍らせる少女の姿。「あなたは特別な人だ」「忘れられない」「私のプリンセス」「昼も夜もあなたを夢見ている」といった甘美な言葉の数々に、文学を愛する13歳の少女ヴァネッサは、ほおを赤らめつつも、誇らしさをたたえた表情を見せる。手紙の主は、ヴァネッサより36歳年上の有名作家ガブリエル・マツネフ。美しく詩的にも見える映像は恋の始まりのようでもあるが、実はおぞましい「グルーミング」の始まりだった。
「コンセント／同意」は、2020年1月にフランスで出版された「同意」を元にした作品。「同意」は、芸術文化勲章まで受賞した50代の有名作家ガブリエル・マツネフと、14歳で性的関係を持っていた女性ヴァネッサ・スプリンゴラからの告発とも言えるもので、小児性愛者のマツネフが彼女を含む多数の少女たちとの関係を作品の題材として利用し、そのゆがんだ行為が文学として礼賛されてきた実態について記されていた。
監督は、マリオン・コティヤール主演「マイ・エンジェル」のヴァネッサ・フィロ。家族や女性の在り方といった現代的なテーマを探求する作風で知られる。主人公ヴァネッサ役のキム・イジュランは、映画初出演にして、本作の演技でセザール賞女性新人賞にノミネートされた。
※本作は、未成年者に対する性加害を扱っているため、作品のホームページには「ご鑑賞予定の皆様へ」と注意文（https://klockworx.com/news/18995/）が掲載されている。
【作品情報】
コンセント／同意
2024年8月2日（金）よりシネマート新宿ほか全国公開中
配給：クロックワークス
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