2025年8月8日より劇場公開される、アメリカ・ニューヨークに実在したシネフィルの聖地キムズビデオの、5万5000本ものビデオ・コレクションの行方をめぐるドキュメンタリー映画「キムズビデオ」の、予告編が公開された。
予告編は、1990年代にニューヨークでシネフィルの聖地と称された伝説のレンタルビデオショップ「キムズビデオ」をめぐる、数々のエピソードと熱狂の様子から始まる。世界最高のレアビデオ・コレクションを求め、会員数は25万人にふくれ上がった「キムズビデオ」。その中には若き日のコーエン兄弟の姿もあり、600ドルの延滞金を滞納したという逸話も登場する。後半では、イタリアに渡った伝説のコレクションを奪還する作戦の一端が収められている。
「キムズビデオ」は、アシュレイ・セイビンとデイヴィッド・レッドモンが監督を務めるドキュメンタリー。ニューヨークの映画ファンたちが通い詰めたレンタルビデオショップ「キムズビデオ」。そこは、5万5000本もの貴重でマニアックな映画の宝庫だった。配信サービスの隆盛で閉店に追い込まれた2008年、謎めいた社長キム・ヨンマンは、大量のコレクションをイタリアのシチリア島にあるサレーミという村に譲渡することを決意する。4000マイルの旅を無事に終えた伝説のコレクションだったが、数年後に「キムズビデオ」の元会員であるデイヴィッド・レッドモンがシチリアを訪れると、ずさんな管理体制の中、ホコリだらけの湿った所蔵庫でひっそりと息を潜めていた。
助けを求める映画たちの“声”にかき立てられ、映画たちを救う荒唐無稽な奪還作戦が始動。その奪還作戦は、カーニバルの夜に映画の撮影だと偽り、アルフレッド・ヒッチコックやチャールズ・チャップリン、ジャン=リュック・ゴダール、イングマール・ベルイマン、ジャッキー・チェンといった映画の巨匠たちの“精霊”を召喚し、所蔵庫から映画たちを解放する前代未聞の計画だった。
【作品情報】
キムズビデオ
2025年8月8日(金)、ヒューマントラストシネマ有楽町、渋谷ホワイトシネクイントほか全国順次公開
提供:ミュート、ラビットハウス
共同配給:ラビットハウス、ミュート
©Carnivalesque Films 2023