『シックス・センス』(1999)『ミスター・ガラス』(2019)などを手掛けたM・ナイト・シャマラン監督の最新作『オールド』が8月27日に公開予定です。本作は謎が謎を呼ぶ不可思議な設定で、時間が異常なスピードで加速し身体が老いていく不可解な現象に見舞われ、謎を解かなければ脱出できないという極限状態に陥った家族を描いていきます。
そんなM・ナイト・シャマラン監督が手がけた作品の中で、大手映画評価サイトRotten Tomatoes内で評価の高い作品5作品をご紹介するので是非チェックしてみてください!
小児精神科医マルコム・クロウは病院内での事故をキッカケにリハビリし、復帰した彼が最初に診ることになった患者は8歳の少年でした。少年には「第6感(シックスセンス)」と言われる“死者を見る能力”があり、その不思議な力について描かれています。シャマラン監督の長編デビュー作でありながら大ヒットしたサスペンスホラー作品です。
映画冒頭にはマルコムを演じるブルース・ウィスルの直筆文字で「まだ映画を見ていない人には決して話さないで下さい」と表示され今なおネタバレ厳禁の作品です。また、サスペンスホラー作品でありながらも心を動かされる演出もあり「シャマラン監督=どんでん返しのラスト」と世間に認識させるキッカケになった作品でもあります。
ホラー要素が強い作品のように見えますが、ホラーテイストのヒューマンドラマに仕上がっているので、普段ホラーを観ない人にもオススメの作品です。
【作品情報】
シックス・センス
1999年/アメリカ
監督:M・ナイト・シャマラン
出演:ブルース・ウィリス、ハーレイ・ジョエル・オスメント、オリヴィア・ウィリアムズ
2.サイン
本作は元牧師のメル・ギブソン演じるグラハムのトウモロコシ畑にミステリーサークルが出現したことをきっかけに、不可解な出来事が次々に起こりはじめるSFホラー作品です。
70年代から80年代にかけて世界的に多発した「ミステリーサークル」の超常現象を描く為に、ドン・シーゲル監督作『ボディ・スナッチャー/恐怖の街』(1956)、ヒッチコック監督の『鳥』(1963)、ジョージ・A・ロメロ監督の『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』(1968)というサスペンスやホラーの常識を覆してきた3作の傑作を参考にして制作されました。
その中でも特にヒッチコック監督の「観客のイマジネーションを利用する」という演出テクニックを参考にしていて、体の一部や影しか映さないシーンも多いです。想像力で恐怖が勝手に膨らんでいく仕組みを作り上げているので、作品にどんどんと引き込まれていきます。
【作品情報】
サイン
2002年/アメリカ
監督:M・ナイト・シャマラン
出演:メル・ギブソン、ホアキン・フェニックス、ローリー・カルキン
3.ヴィジット
ある日、田舎町に住む祖父母の家に遊びに来た孫たちに「破ってはいけない3つの約束」が伝えられます。1つ目は「楽しい時間を過ごすこと」2つ目は「好きなものは遠慮なく食べること」3つ目は「夜9時半以降は、部屋から絶対に出ないこと」です。この約束を破ったら予想も付かない現象が起こってしまう謎が謎を呼ぶホラー作品です。
本作は超常現象や特殊能力といったB級映画にも多いジャンルの映画ですが、監督が積み重ねてきた独自の演出テクニックで描く事により、観るものを虜にする作品に仕上がりました。その為、監督の代表作である『シックスセンス』以来のヒット作になりました。
また「この先は一体どうなるんだ…?」というような“得体の知れない恐怖”も描かれているので、シャマラン監督作品デビューする方にもオススメの作品です。
【作品情報】
ヴィジット
2015年/アメリカ
監督:M・ナイト・シャマラン
出演:オリビア・デヨング、エド・オクセンボールド、キャスリン・ハーン
4.アンブレイカブル
警備員として働くデイヴィッドは乗客が全員死亡した悲惨な列車事故で唯一の生き残りでした。そんな彼の車に「あなたは今までの人生で何日病気になりましたか?」という謎の手紙が置いてありました。1通の手紙から始まるヒーロー映画黎明期の作品です。
本作では死なない男と壊れやすい男という正反対の2人の男をメインで描き、歴史に残る静かなヒーローをブルース・ウィルスが演じました。また、映画全編にアメコミの構成を取り入れ、独自のシャマランワールドを確立させました。
そんな本作をMARVEL作品やDC作品などが普及していない2000年に制作したシャマラン監督は、まさにヒーロー映画の先駆者的な存在です。
【作品情報】
アンブレイカブル
2000年/アメリカ
監督:M・ナイト・シャマラン
出演:ブルース・ウィリス、サミュエル・L・ジャクソン、ロビン・ライト・ペン
5.スプリット
突如拉致され、監禁された女子高生3人の前に現れた男はなんと23人の人格が宿っている多重人格者でした。そんな彼には起こしてはいけない24番目の人格〈ビースト〉が潜んでおり、誤って覚醒させてしまった彼女達は恐怖のどん底に落とされてしまいます。
多重人格者のケビンを『X-MEN』でお馴染みのジェームズ・マカヴォイが多彩に演じ、見る者に緊張感と恐怖心を与えています。また、16年前に制作された『アンブレイカブル』とクロスオーバーする作品でファンを沸かせました。
『アンブレイカブル』を「スーパーヒーローの誕生譚」だとしたら本作は 「スーパーヴィランの誕生譚」です。普段ヒーロー映画を好んで観るアメコミ好きの方にはかなりオススメの作品です。
【作品情報】
スプリット
2016年/アメリカ
監督:M・ナイト・シャマラン
出演:ジェームズ・マカヴォイ、アニャ・テイラー=ジョイ、ベティ・バックリー
以上、M・ナイト・シャマラン監督が手がけた作品の中で、大手映画評価サイトRotten Tomatoes内で評価の高い作品5作品をご紹介しました。是非最新作もお楽しみください!
じきどらむ
映画の魅力に取り憑かれた20代の映画ライター。デザイン系の大学卒業後、本業以外の全ての時間を映画に注ぎ込み、映画・アニメやイベントの体験レビュー等をnoteにて執筆。相棒はポップコーンとジンジャエール。