2025年11月28日より劇場公開される、「湯を沸かすほどの熱い愛」「浅田家!」の中野量太監督による5年ぶりの監督作「兄を持ち運べるサイズに」から、兄に振り回され続けた妹・理子(柴咲コウ)が兄(オダギリジョー)との決裂を決意した瞬間を捉えた、本編映像が公開された。
映像は、母の葬儀後、兄が理子に「帰ったら仕事見つけるから。これが最後!絶対!」と、お金の無心をする場面から始まる。そんな兄の姿に迷いながらも、「絶対にこれが最後だからね!」と、お金を渡す理子だったが、兄は、「良一(息子)にお土産も買わないと・・」と、さらにお金を要求する始末。怒り心頭の理子はお金を渡すと一目散にその場を立ち去るが、理子の背中に向かって兄は、「わが妹よ~ありがとな~」と、気持ちがこもっているのかわからない感謝を投げかける。「この日を境に、私は兄を兄と思うのを辞めた」と理子のナレーションが入る。続けて、「生前の母は、家族を無難にこなす私より、家族に迷惑をかけ続ける兄を偏愛していたと思う」と、妹としての理子の複雑な感情が吐露される。
先日行われたプレミア上映会で中野監督が、「ミスターダメ人間はこの人しかいない!」と、太鼓判を押したオダギリジョーが演じる”ダメ兄”。母の葬儀で兄との縁をきった理子だったが、兄の死をきっかけに、彼女はもう一度 “兄”との関係を見つめ直すことになる。
「兄を持ち運べるサイズに」は、作家・村井理子氏が実際に体験した数日間をまとめたノンフィクションエッセイ「兄の終い」を基にした作品。理子の元に突然かかってきた警察からの電話は、何年も会っていない兄が死んだという知らせだった。発見したのは、兄と住んでいた息子の良一だという。「早く、兄を持ち運べるサイズにしてしまおう」と東北へと向かった理子は、警察署で7年ぶりに兄の元妻・加奈子とその娘の満里奈と再会する。兄たちが住んでいたゴミ屋敷と化しているアパートを片付けていた3人が見つけたのは、壁に貼られた家族写真だった。
マイペースで自分勝手な兄に幼いころから振り回されてきた主人公の理子を演じるのは柴咲コウ。家族を振り回す原因となる”ダメな兄ちゃん”役をオダギリジョーが、兄と一時は夫婦でありながらも、ある理由で離婚した元嫁・加奈子役を満島ひかりが務める。ほかに、青山姫乃、味元耀大らが出演する。

【作品情報】
兄を持ち運べるサイズに
2025年11月28日(金)TOHOシネマズ日比谷他、全国ロードショー
配給:カルチュア・パブリッシャーズ
©2025 「兄を持ち運べるサイズに」製作委員会