
第74回カンヌ映画祭コンペティション部門に出品されたショーン・ペン監督作「フラッグ・デイ 父を想う日」が、2022年の冬に劇場公開されることが決まった。
「フラッグ・デイ 父を想う日」は、大好きな父親が実は犯罪者だったという実話を映画化した作品。1992年、アメリカ最大級の偽札事件の犯人であるジョン(ショーン・ペン)が、裁判を前にして逃亡する。父の犯罪について聞いたジェニファー(ディラン・ペン)は、「私は父が大好き」とつぶやく。史上最高額の偽札を非常に高度な技術で偽造したジョンと、父の素顔を知っても愛情は変わらなかった娘。ジェニファーが幼い頃から「平凡な日々を見違えるほど驚きの瞬間に変えた」という父との宝物のような思い出や、それゆえに切ない日々がひも解かれていく。
タイトルの「フラッグ・デイ」とは、6月14日のアメリカ国旗制定記念日のこと。この日に生まれた父ジョンは、自分は生まれながらにして祝福されていると感じ、特別な存在として成功する当然の権利があると信じていた。それは彼の人生を大きく左右し、父と娘の重要な日にもなる。
アカデミー賞主演男優賞を2度受賞し、監督作「イントゥ・ザ・ワイルド」が同賞の2部門にノミネートされた経歴を持つショーン・ペンは、構想15年をかけて監督・主演作として本作を完成させた。ペンが自身の監督作に出演したのは本作が初めてとなる。娘ジェニファー役を務めたのは、ペンの実娘であるディラン・ペン。ディランが本作の脚本を初めて読んだのは15歳の時で、父からの15年間にも及ぶ説得に応じて出演を決意。弱さや矛盾に満ちた父への愛情を深めてゆく娘を、多彩な感情表現で演じた。原作はジャーナリストのジェニファー・ヴォーゲルが2005年に発表した回顧録「Film-Flam Man: The True Story Of My Father‘s Counterfeit Life」。

【作品情報】
フラッグ・デイ 父を想う日
2022年冬 TOHOシネマズ シャンテほか全国公開
配給:ショウゲート
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