藤田直哉監督「コロナ以前コロナ以後という視点で見ていただけたら」 映画「stay」舞台あいさつ

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藤田直哉監督「コロナ以前コロナ以後という視点で見ていただけたら」 映画「stay」舞台あいさつ

 SKIPシティ国際Dシネマ映画祭の短編部門で優秀作品賞を受賞した映画「stay」の公開記念舞台あいさつが、24日にアップリンク渋谷で実施され、出演の山科圭太、石川瑠華と、藤田直哉監督が登壇した。

 石川瑠華が演じたのは、古民家に長期滞在しているマキ役。「家に来る前に違う環境にいて、嫌なこととかがあって新しい環境に行きたいと思った人だと思いました。新しい自分を探して作っている途中の人だと思って演じました。今朝『stay』を見てきたんですけれど、人と関わる上で軽薄さが心地よい人がいる中で、マキは それが割り切れない人だと、映画を見て思いました」と、自らが演じた役柄について語った。

 本作の見どころを聞かれた山科は、「静かな映画なんですけれど、画面や音とか監督の細かい演出があるので、よく画面を見つめて耳を澄ませてひっそりと見ていただくと、この映画の持ち味を感じていただけるのではないかと思います」と話した。

 藤田監督は、「本作コロナ禍頃前に撮った作品なんですけれど、コロナ禍で皆さんが各々家で過ごしたことで、見方が変わる映画だと思います。コロナ以前コロナ以後という視点で見ていただけたら、より楽しめると思います」とメッセージを送った。

 また、6月1日からドイツのフランクフルトで開催される「ニッポン・コネクション」に正式出品されることも発表された。

 「stay」は、山奥にたたずむ一軒の古民家は誰でも出入りができて誰の場所でもない「自由」な家を舞台に、わずかなズレが、気遣いとなり、役割となり、ストレスとなり、やがて「不自由」へとつながっていく様子を描き、「人と共に生きる」ことの意味を問う作品となっている。監督を務めるのは、初劇場公開作となる藤田直哉。脚本は、山本政志監督作「脳天パラダイス」を手掛けた金子鈴幸が担当している。東京国際映画祭正式出品作「あの日々の話」の山科圭太が主演し、「猿楽町で会いましょう」に主演している石川瑠華も出演している。

【作品情報】
stay
アップリンク渋谷にて公開中 全国順次公開
配給:アルミード
©東京藝術大学大学院映像研究科

  • 作品

stay

公開年 2019年
製作国 日本
監督  藤田直哉
出演  山科圭太 石川瑠華 菟田高城 遠藤祐美、山岸健太 長野こうへい 金子鈴幸
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