「ホテルローヤル」 カルーセル麻紀、瀧波ユカリ、小畑友紀・・・各分野で活躍する女性たちからのコメント到着

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「ホテルローヤル」 カルーセル麻紀、瀧波ユカリ、小畑友紀・・・各分野で活躍する女性たちからのコメント到着

 

 桜木紫乃さんの直木賞受賞作である同名の連作小説集を映画化した「ホテルローヤル」の公開を前に、映画の舞台となる釧路出身の漫画家である瀧波ユカリさんや小畑友紀さん、桜木さんの著書「硝子の葦」を原作としたドラマを監督した三島有紀子さん、桜木さんとの親交が深いカルーセル麻紀さんなど、各分野で活躍する女性たちによるコメントが届いた。
 

 「ホテルローヤル」は、累計発行部数100万部を超える桜木紫乃さんの直木賞受賞作の映画化作品。桜木さんの実家だったラブホテルを舞台にした七編の連作小説を、現代と過去を交錯させた一つの物語として映像化している。ラブホテルと共に人生を歩む雅代が見つめてきた、切ない人間模様と人生の哀歓が描かれている。メガホンをとるのは、「百円の恋」「嘘八百」「全裸監督」などの武正晴監督。主人公であるホテル経営者の一人娘の雅代を波瑠さんが演じている。
 

 寄せられたコメントは以下の通り
 

ホテルローヤルの壁にもベッドにもカーテンにもそして看板にも、生命が宿っていた。
これは、湿っぽいラブホテルの3号室が見てきた人間の記録である。
登場人物に乗り移った役者たち、映画人たち、そして桜木紫乃の、
エクスタシーに到達しながらも決して満たされることのない渇望が、喘ぎ声となって軋んだ気がした。
――三島有紀子さん(映画監督)
 

小説を映像にするのは難しいはずだが、台詞や演出はぎりぎりまで抑制され、
ただ役者の肉体を通して、それぞれの抱える孤独と希望がこちらに沁みてくる。
孤独は大きく、希望は小さい。それでも最後には誰かを愛したくなる、くり返し観たい映画。
――村山由佳さん(作家)
 

何もかもがイミテーションのラブホテルで、本物の愛を求める人たち。
その対比がとても鮮やかで滑稽で、ちょっぴり切ない。
人と触れ合うことが難しくなった今だからこそ、濃密なホテルローヤルの世界にどっぷりと浸ってほしい。
――瀧波ユカリさん(漫画家「臨死!!江古田ちゃん」)
 

時代は変わり寂れてゆく故郷、寂れゆくホテルローヤル、そこから出てゆくことの出来ない人々、
そのあり様が釧路そのものだと、苦しくなりました。
観終わった後は、そこここにホテルローヤル現象を見つけるようになる自分に驚きました。
ほんの少しの愛を確かめることが出来たら人は生きて行けるのに、そんな簡単な事が上手くいかない不条理な人生劇場、
ホテルローヤルは私の中にもあなたの中にもあるのです。
――小畑友紀さん(漫画家「僕等がいた」)
 

豪華なキャスティング!!美しい釧路湿原。
波瑠さんと桜木さんが重なって見えるのは私だけでしょうか?
安田顕さんさすがでした。是非とも映画館に足を運んで下さいね!!
――カルーセル麻紀さん(女優・タレント)
 

ホテルローヤルはどこか賑やかな、森のようだった。
注意しないと取り零してしまいそうな人々の小さな囁きや営みが、こんなにも豊穣で切ないなんて。
あの蜜柑を食べにホテルローヤルに行きたい。
――紗倉まなさん(タレント、女優)
 

ラブホテルを舞台にした物語に、生きるとはどうしようもなく一人だということを、まさか突きつけられるとは。
けれど観終わったあと、残ったのは孤独ではなかった。
一人ずつのさみしさを持ち寄ってでも感じ合えたつかの間の温もりを頼りに、私たちは生きている。生きていく。
さみしい。は、いとしい。の同義であることを知った。
――木村綾子さん(文筆業・企画)
 

ラブホテルという非日常的な空間で、日常生活を送る人特有の静けさが好きだ。
そんな主人公が、ようやく主人公になる瞬間がたまらない。ドッと心が動いて、もっともっと好きになった。
――新井見枝香さん(書店員)
 

この作品を見る直前、これまで取材でお会いしたラブホテルを営むご家族の姿を
ふと思い出していました。
熱意溢れた創業者である父親、寝る間も惜しみ現場を切り盛りする母親、
そして複雑な気持ちを抱えながらもホテルを継ぐことを決めた子ども…。
そんな彼らと、スクリーン越しに再会したような気持ちになりました。
――ONIさん(ラブホテル 研究家)
 

ラブホテルという「非日常」の空間でドラマを繰り広げていく様々な人達と、
ラブホテルで働き、彼らの非日常を傍観することを「日常」とする主人公。そのコントラストがすごく面白かった。
――時田桜さん(ラブホ連載をする東大女子)


ホテルローヤル
11月13日(金)よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国ロードショー
配給:ファントム・フィルム
公式サイト:https://www.phantom-film.com/hotelroyal/
©桜木紫乃/集英社 ©2020映画「ホテルローヤル」製作委員会
 

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