コスメを愛する美大生による、新感覚のシスターフッド復讐劇 「Cosmetic DNA」予告編

映画スクエア

「Cosmetic DNA」の写真をもっと見る

 10月9日より劇場公開される、ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2020で北海道知事賞を獲得した、”ブラック・ポップ・スプラッター・ミュージカル”映画「Cosmetic DNA」の、予告編が公開された。

 公開された予告編は、主人公のコスメ(化粧)を愛する美大生・東条アヤカ(藤井愛稀)の姿から始まる。ナンパしてきた自称・映画監督の柴島恵介(西面辰孝)に薬物を盛られて暴行を受けたアヤカは、それぞれに悩みを抱えた大学院生のサトミ(仲野瑠花)やアパレル店員のユミ(川崎瑠奈)とともに、復讐へと立ち上がる。そんな3人の姿が、ポップな映像で描き出されている。

 また、本作を鑑賞した著名人のコメントも公開された。映画好きで知られるお笑い芸人の永野は「血がたぎってる映画」と評し、映画監督・特殊メイクアーティストの梅沢壮一は「とんでもないエネルギー。とんでもない発想」とコメント。カナダ在住のホラー映画・コミック評論家アダム・ジョン・シュマクは「アンダーグラウンド・シネマの中で真に秀でた存在」と称賛の言葉を贈っている。

 「Cosmetic DNA」は、コスメを愛する美大生のアヤカが、日本社会にはびこる「男尊女卑」による暴力に傷つけられたのを機に、真の愛と友情、そして「自分たちの未来」を創造するため、革命を起こそうとする物語。中学生時代から映画制作を続け、本作が長編デビュー作となる大久保健也が監督を務める。主人公のアヤカ役は、映画「血を吸う粘土~派生」に主演した藤井愛稀。アヤカと友情を結ぶ大学院生サトミ役を仲野瑠花、アパレル店員ユミ役を川崎瑠奈が演じる。そして、アヤカが性的暴行を受ける映画監督の柴島恵介役を、「嗚呼、残酷な世界」などの西面辰孝が務める。

コスメを愛する美大生による、新感覚のシスターフッド復讐劇 「Cosmetic DNA」予告編

【コメント】

■永野/お笑い芸人
ありとあらゆるアイディアをぶち込んで、フェミニズムはおろか映画業界とオタク界隈とタランティーノと果ては監督自身までもが議論しながら最終的には観てる自分も議論に参加していた110分でした!
観賞後ジョン・ライドンが歌う「Anger is an energy」というフレーズが頭の中で鳴りました。上手い映画は世の中たくさんありますが、血がたぎってる映画にはなかなか出会えません。監督の未来に幸あれ!

■梅沢壮一/映画監督
とんでもないエネルギー。とんでもない発想。
全編隅から隅まで余すところなく注がれた大久保監督から3人の女性への愛!
その眼差しと情熱に感動する……。
ヤバっ!ボーッと感動してたらオレも彼女たちに殺されかけていた!!
まったくとんでもない映画だ!!

■もっちゃん/YouTuber
最初から最後までアクセル全開の脳内麻薬作!!
互いに認め合い、補い合う3人の女の子たちが最高に可愛くて眩しかった。
誰にも、私という存在を搾取させない。

■アダム・ジョン・シュマク/ホラー映画・コミック評論家
『Cosmetic DNA』は日本のアンダーグラウンド・シネマの中で真に秀でた存在だ。
大久保健也監督は、日本から飛び出す次なる「ビッグネーム」となるだろう!

■辻凪子/女優
攻めに攻めた表現に見え隠れする映画少年の顔。と思いきや、全てを裏切られてしまった。
最低を最高に描く、これがファンタスティックか……!(驚愕してます。)

■塩田時敏/映画評論家
#MeTooスプラッターミュージカル!として、注目すべき若き才能だ。

■本田隆一/映画監督
観客の予想の斜め上いく感性でストーリーを自在に展開させ、聴かせたい音楽を爆音で流し、極彩色のエフェクトで味付け。B級趣味も全開に、監督のやりたいことを徹底的にやっていそうな、まさに正統派な自主映画だと思って観ていると、不意に社会性を持ったテーマが重厚に語られたりする。
そのアンバランスさも含めて、完成度の高い“怪作”だと思う。

■氏家譲寿(ナマニク)/文筆家
「そういうやり方があったか!!」と発見が連続のハイテンション映画。
ストレートにフェミニズム風刺と受け取ったら負けなような気がするので、すべてが実験と受け止めました。
切って繋いでが109分続くともはやドラッグ。今日は寝られないなぁ。

■カミヤマΔ(三角絞め)/映画ブロガー
女性蔑視全開のクソ野郎どもに天誅を下すべく、ひょんなことから友情を築いた女性3人組が勢いよく暴走するという、僕的に大好物なジャンルの作品でございました。
映画自体もいろいろな意味で突っ走っていて、とにかく最後の展開はビックリしましたッ!

■田口敬太/映画監督
ショットの氾濫とめまぐるしいスピードの中に登場人物たちが溶け込んでいて総体で一つの画を見たような印象の映画でした。何よりも作品を作る情熱が伝わってきました。

■クレゴン太/俳優
17歳で感じた苦しみと殺意が蘇った。泣いていた。あの頃に出会いたかったよ、Cosmetic DNA。
逃げることなく、世の中と向き合って闘っているこの映画を支持したい。目を背けずに、男女関係なく、ひとりの人間として、僕も生きてる限り闘いたい。
愛があれば変わると信じてる。届くと信じてる。

■近藤珠理/女優
自分が女の子かどうかわからない、女の子で居ることが辛い。 
そんな可笑しな気持ちは認められず、ただ傷つけられてしまう「子ども」がいます。 
リズムに乗った哲学、愛らしい狂気が、悩みながら生きることを、強い女の子の存在を、おままごとみたいに軽快に、肯定してくれました。 
役者さん、スタッフさん、そして監督さん、素晴らしい映画をありがとうございます! 

■オリバー・ゲオルグ/ハンブルク日本映画祭代表
大久保健也は、これまでインディーズ映画やMVの制作に携わってきた。その経歴は様々なエフェクトやカメラの構図など、『Cosmetic DNA』のスタイリッシュな映像の中にハッキリと現れている。
そしてショッキングな内容を綴った作品に、ユーモラスなトーンを与えているのは、これらの映像と大胆不敵に描かれたキャラクターの存在だろう。
 
【作品情報】
Cosmetic DNA
2021年10月9日(土)よりk’s cinemaほか全国順次公開
配給:Cinemago
(C)穏やカーニバル

  • 作品

Cosmetic DNA

公開年 2020年
製作国 日本
監督  大久保健也
出演  藤井愛稀、西面辰孝、仲野瑠花、川崎瑠奈、吉岡諒、石田健太
作品一覧