作家・夢枕獏のベストセラー小説を谷口ジローが漫画化した「神々の山嶺（いただき）」のアニメーション映画化作が、7月8日より劇場公開されることが決まった。
アニメーション映画「神々の山嶺（いただき）」は、7年の歳月をかけてフランスで制作された作品。「登山家マロリーはエベレスト初登頂に成功したのか？」という登山史上最大の謎に迫りながら、孤高のクライマー・羽生丈二と彼を追うカメラマン・深町誠が、不可能とされる冬季エベレスト南西壁無酸素単独登頂に挑む姿を描く。「ウルフウォーカー」の製作チームが、実写では再現不可能な命がけの登攀（とうはん）シーンを、リアルさを追求して表現している。
原作の夢枕獏著の小説「神々の山嶺」は、1998年に第11回柴田錬三郎賞を受賞。同作を漫画化した谷口ジロー画「神々の山嶺」は、2001年に第5回文化庁メディア芸術祭マンガ部門・優秀賞を受賞している。2017年に逝去した谷口ジローはフランスでも絶大な人気を誇り、「漫画界の小津安二郎」と称され、フランス文化省から芸術文化勲章シュヴァリエ章を授与されている。フランスアニメ界からの熱烈なオファーによって漫画「神々の山嶺」のアニメ映画化が決定し、生前の谷口も二度渡仏して製作に参画した。完成した作品は、第47回セザール賞でアニメーション映画賞を受賞した。
原作国である日本でのみ、吹き替え版が上映される。ブラッド・ピッドの吹き替えや「機動戦士ガンダムZZ」「ポケットモンスター」などのアニメで知られる堀内賢雄が、深町誠の声を担当。孤高のクライマー羽生丈二の声を、「攻殻機動隊」「ブラック・ジャック」などのアニメや、ゲーム「メタルギアソリッド」シリーズのスネークなどで知られる大塚明夫が務める。ほかに、羽生の後輩・文太郎役を「鬼滅の刃」の逢坂良太、羽生の行方の手がかりを握る涼子役を「THE IDOLM@STER」の今井麻美が担当している。
【作品情報】
神々の山嶺（いただき）
2022年7月8日（金）新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国公開
配給：ロングライド、東京テアトル
© Le Sommet des Dieux - 2021 / Julianne Films / Folivari / Mélusine Productions / France 3 Cinéma / Aura Cinéma
