2024年11月29日より劇場公開される、「さがす」などの片山慎三監督が、つげ義春の同名シュルレアリスム作品を映画化した、日本と台湾の共同制作作品「雨の中の慾情」から、成田凌演じる義男、中村映里子演じる福子、森田剛演じる伊守の姿を中心に捉えた場面写真が公開された。ほぼ全編を台湾にてオールロケ撮影された本作の、異国情緒あふれるアジアの世界感が捉えられている。
場面写真では、伊守とともに引っ越し作業を進める義男の姿や、うつむきながら優しい笑みを浮かべる福子と、それを見つめる義男の切ない姿が切り取られている一方で、妖艶な魅力を放つ福子のそばで、彼女の手を取る伊守との2ショットも見られる。つげ義春作品でおなじみの竹中直人が演じる尾弥次とともに義男と福子が車に乗り込んだ、どことなく緊張感を漂わせるショットもある。
劇中のほとんどのシーンを、台湾中部の嘉義市で撮影した本作。昭和初期の日本を感じさせるレトロな町並みが残る嘉義市の趣ある風景も捉えられている。台湾での撮影には、「キングダム」などで、台湾・中国・香港ロケに協力してきた劉士華がプロデューサーとして参加。義男の部屋は、「ライフ・オブ・パイ トラと漂流した227日」も担当した台湾映画界のレジェンドとも言える美術・質感(エイジング)師の陳新發が、“汚し”を施している。美術には、ポン・ジュノ監督の「TOKYO!」で片山監督と現場をともにした、磯貝さやかがクレジットされている。
「雨の中の慾情」は、2人の男と1人の女による、切なくも激しい性愛と情愛を描いた数奇なラブストーリー。貧しい北町に住む売れない漫画家の義男。アパート経営の他に怪しい商売をしているらしい大家の尾弥次から、自称小説家の伊守とともに引っ越しの手伝いに駆り出され、離婚したばかりの福子と出会う。なまめかしい魅力をたたえた福子に心奪われた義男だが、どうやら福子にはすでに付き合っている人がいるらしい。ほどなく、福子と伊守が義男の家に転がり込んできて、3人の奇妙な共同生活が始まる。
義男を成田凌、福子を中村映里子、伊守を森田剛が演じている。「さがす」などの片山慎三が監督・脚本を務め、片山慎三監督とは「ガン二バル」でもタッグを組んだ「ドライブ・マイ・カー」などの大江崇允が、脚本協力で参加している。昭和初期の日本を感じさせるレトロな町並みが多い台湾中部の嘉義市にてロケ撮影するなど、ほとんどのシーンを台湾で撮影した。
【作品情報】
雨の中の慾情
2024年11月29日(金) TOHOシネマズ日比谷ほか全国公開
配給:カルチュア・パブリッシャーズ
©2024 「雨の中の慾情」製作委員会