脱走に失敗した収容者 見せしめに首をくくられ放置 「アウシュヴィッツ・レポート」本編冒頭映像

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 7月30日より劇場公開される、第93回アカデミー賞国際長編映画賞のスロバキア代表に選ばれた映画「アウシュヴィッツ・レポート」から、冒頭の本編映像が公開された。

 公開された本編映像は、アウシュヴィッツ=ビルケナウ収容所の監視官が、「収容所から逃げ出そうとしたらみんなこうなるからな!」と逃げ惑う大勢の囚人たちを木棒で殴るシーンからはじまる。そして、脱走に失敗して捕まった囚人の1人が、雨が降る中で見せしめのため、首をくくられた状態で放置されている姿が映し出される。首から「イエーイ、戻ってきたぞ!」と書かれた板を下げさせられた囚人は、うめき声を上げながらピクピクと足を動かしているが、やがて動きを止めるのだった。

 収容所の過酷な状況を描き出した本シーン。脚本も務めたペテル・べブヤク監督は、今アウシュヴィッツ強制収容所に関する映画を撮ったことについて「残念なことに、人々の多くは極右に寛容となり、受け入れ始めています。それは悪いことです。同じ過ちを繰り返さないためには、このような映画を撮って、映画でも、あるいは他の手段でも、人類が過ちを犯し、知識人が過ちを犯し、ある種の人々が権力を握るのを許してしまった状況を思い出すことが重要だと思ったからです」と、理由を語っている。

 「アウシュヴィッツ・レポート」は、アウシュヴィッツ=ビルケナウ収容所からの脱走者による報告書が、12万人の命を救った実話を元にした作品。、第93回アカデミー賞国際長編映画賞のスロバキア代表に選ばれた。「オフィーリア 奪われた王国」のノエル・ツツォルと新人のペテル・オンドレイチカが、脱走する2人のスロバキア人を演じている。2人を救済する赤十字職員を演じているのは、「ハムナプトラ」シリーズのジョン・ハナー。監督は、スロバキア人のペテル・ベブヤクが務めている。

脱走に失敗した収容者 見せしめに首をくくられ放置 「アウシュヴィッツ・レポート」本編冒頭映像

【作品情報】
アウシュヴィッツ・レポート
2021年7月30日(金)、新宿武蔵野館 ほか全国順次公開
配給:STAR CHANNEL MOVIES
(C)D.N.A., s.r.o., Evolution Films, s.r.o., Ostlicht Filmproduktion GmbH, Rozhlas a televizia Slovenska, Ceska televise 2021

  • 作品

アウシュヴィッツ・レポート

公開年 2020年
製作国 スロバキア、チェコ、ドイツ
監督  ペテル・べブヤク
出演  ノエル・ツツォル、ペテル・オンドレイチカ、ジョン・ハナー
作品一覧