2025年3月29日より劇場公開される、92歳で亡くなった俳優・織本順吉の晩年の姿を追ったドキュメンタリー映画「うしろから撮るな 俳優織本順吉の人生」の、予告編が公開された。
予告編は、撮影現場の織本の姿から始まり、少しずつ老いが忍び寄ってくる様子が描かれる。脚本を“覚えては忘れる”脇役俳優としての人生の矜持を持ってきた織本も、セリフを覚えることが難しくなり、そのイライラを家族にぶつける姿も収められている。また、家族とは25年間に渡り別居生活を送ってきたこと、その復讐心から娘は父親にカメラを向けることも描き出されている。
「うしろから撮るな 俳優織本順吉の人生」は、織本順吉の死の直前までの晩年の姿を、娘でもある中村結美が見つめた作品。ひとりの俳優がどのように人生の最期を迎えるのか、家族とどう向き合ってきたのかといった点を、娘の視点から赤裸々に捉え続けた作品となっている。
脇役一筋70年で、2000本以上もの作品に出演し、テレビドラマや映画で幅広い役柄を演じてきた俳優・織本順吉。だがその裏では、家族とともに生きられない一面があった。その父へ、復讐心からカメラを向けた娘。老いて、体の自由が効かなくなり、セリフ覚えがおぼつかなくなり、感情を抑えることができず、家族相手に子どものように泣きわめく。そんな晩年の父を、娘の視点で赤裸々に撮り続けた4年間。カメラを挟んだ格闘でもあり、カメラを挟むことでようやく向き合えた父と娘の記録ともなっている。
【作品情報】
うしろから撮るな 俳優織本順吉の人生
2025年3月29日(土)~新宿K’s cinemaほか全国順次公開
配給:パンドラ
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