世界の音を記録するため、偽りの”世界旅行” 2人の青年の愛情と欲望 「裸足で鳴らしてみせろ」予告

映画スクエア

 「PFF(ぴあフィルムフェスティバル)スカラシップ」の第27弾となる、工藤梨穂監督の商業デビュー作「裸足で鳴らしてみせろ」の劇場公開日が8月6日に決まり、予告編が公開された。

 公開された予告編で映し出されるのは、「代わりに世界を見てきてほしい」という盲目の養母(風吹ジュン)のために、レコーダーを手に“世界の音”を届けようとする二人の青年、直己(佐々木詩音)と槙(諏訪珠理)の姿。次第にひかれ合う2人だが、互いを抱きしめることができない。そして、言葉にならない思いが、たわいのないじゃれ合いから暴力的な格闘へとエスカレートしてゆく様子が切り取られている。後半には、シンガーソングライターsomaによる主題歌「Primula Julian」が流れ、終わりには、夜のプールでにいる2人と、「カプリ島に来たよ。青の洞窟に居る…」の言葉が収められている。

 あわせて公開されたポスターには、予告編にも収められている夜のプールのシーンに、「どこへ行こう?」「どこへでも行ける。」のコピーが添えられている。

世界の音を記録するため、偽りの”世界旅行” 2人の青年の愛情と欲望 「裸足で鳴らしてみせろ」予告

 「裸足で鳴らしてみせろ」は、フランソワ・トリュフォー監督「隣の女」のセリフ、「一緒では苦しすぎるが、ひとりでは生きていけない」から着想を得た作品。ひかれ合うも触れ合うことができない青年二人のあふれ出る愛情や欲望の行方を、肉体のぶつかり合いと、盲目の養母・美鳥のために”世界の旅”を記録する偽りの旅を通して描く。監督・脚本を務めるのは、大学の卒業制作「オーファンズ・ブルース」がPFFアワード2018グランプリを受賞した工藤梨穂。佐々木詩音、諏訪珠理、伊藤歌歩、甲本雅裕、風吹ジュンらが出演する。

【作品情報】
裸足で鳴らしてみせろ
2022年8月6日(土)、ユーロスペース ほか全国順次ロードショー
配給:一般社団法人PFF/マジックアワー
(C)2020 PFFパートナーズ(ぴあ、ホリプロ、日活)/一般社団法人PFF

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