父・寺尾聰と息子・松坂桃李がデュエット 名曲を高らかに歌い上げる 「父と僕の終わらない歌」本編映像

映画スクエア

 2025年5月23日より劇場公開される、寺尾聰と松坂桃李が主演を務める映画「父と僕の終わらない歌」から、物語の原案となったSNS投稿動画を再現したシーンの、本編映像が公開された。父・寺尾聰と息子・松坂桃李が、ドライブ中に名曲「VOLARE」を声をそろえて高らかに歌い上げる様子が収められている。

 映像は、「あのさ、もし父さんの歌を待ってる人がいるなら、父さんどうする?」という息子・雄太の問いかけから始まる。カーステレオに雄太がセットしたカセットテープの曲が流れ始める中、父・哲太が「何言ってんだ。答えは一つに決まってんだろ、なんてったって俺は・・・」と言うと、すかさず雄太が「“横須賀のスター”だから!」と応える。すると再び哲太が「Exactly!(その通り!)」と口にするという、親子の仲むつまじい軽快なやり取りが続く。

 カセットテープから流れる名曲「VOLARE」のサビに差し掛かるや、「VOLARE~♪」と伸びやかに歌い始める哲太。そんな陽気な父の姿と歌声を温かい笑顔で受け取めて雄太は車を発進させる。横須賀の美しい情景の中を走りながら、ノリノリで歌い続ける哲太だが、ハンドルを握る雄太を見やり、「雄太、一緒に歌おうよ」と誘う。「僕はいいよ」と遠慮する雄太だが、再びサビのメロディーが流れ始めると、今度は2人で声をそろえて「VOLARE~♪」と高らかにデュエットがスタート。リズムに乗って飛び跳ねながらますます楽しそうに歌う哲太と、そんな父の姿に嬉しそうな雄太。本作で描かれる、“音楽が繋ぐ、父と子の絆”を象徴する映像となっている。

 松坂はこのシーンの撮影を振り返り、「こんな贅沢な事は無いです。しかも、あんな車の中の密室の空間で、寺尾さんの歌声を横で聴けるなんてなかなかないですから」と、間近で寺尾の歌声を聴いた感動を語る。一方の寺尾も、「松坂桃李くんが(自分が歌わない部分も含め)歌詞を全部覚えてきてすごいんです。嬉しくて、一緒になって大声出して歌って。本当の親子のような感じが、その瞬間バーンと出てすごく嬉しかった。最高!」と、息子・松坂桃李とともに車中で熱唱した喜びをコメントしている。

父・寺尾聰と息子・松坂桃李がデュエット 名曲を高らかに歌い上げる 「父と僕の終わらない歌」本編映像

 「父と僕の終わらない歌」は、かつてレコードデビューを夢見たものの、息子・雄太のためにその夢を諦めた父・哲太の物語。横須賀で楽器店を営みながら、時折地元のステージで歌声を披露しては喝采を浴びてきたユーモアたっぷりで人気者の哲太は、ある日、アルツハイマー型認知症と診断されてしまう。すべてを忘れゆく父をつなぎ止めたのは、彼を信じ支え続けた息子、強く優しい母、強い絆で結ばれた仲間、そして父が愛した音楽だった。哲太の夢が、雄太ら家族やみんなの夢となって再び動き出す。

 本作は実話が基になっている。2016年のイギリスでYouTubeに投稿された1本の動画が、世界中を感動を呼んだ。ドライブの車中で楽しそうに歌う父と息子。助手席に座り、抜群の歌唱力で伸びやかに歌い上げる父テッド・マクダーモットは、アルツハイマー型認知症を患っていた。この動画は同じ境遇にある世界中の家族に感動と希望を与え、再生回数は6000万回以上を記録。これがきっかけとなり、父テッドは80歳にしてCDデビューを果たし、イギリス最高齢の新人歌手となった。

 実話をもとにした本作でメガホンをとったのは、「タイヨウのうた」「ちはやふる」シリーズなどの小泉徳宏監督。横須賀に生きる父と息子に置き換えて描く。音楽とユーモアをこよなく愛し、生まれ育った横須賀で楽器店を営む父・間宮哲太を演じるのは、77歳になった今も俳優・ミュージシャンとして第一線に立ち続ける寺尾聰。「さまよう刃」以来、16年ぶりに映画で主演を務める。そんな父を支え続ける息子の間宮雄太を、松坂桃李が演じる。ほかに、松坂慶子、佐藤栞里、副島淳、大島美幸(森三中)、三宅裕司、石倉三郎、齋藤飛鳥、佐藤浩市が顔をそろえている。

【作品情報】
父と僕の終わらない歌
2025年5月23日(金)全国の劇場で公開
配給:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
©2025「父と僕の終わらない歌」製作委員会

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