ルチオ・フルチが手がけた残虐マフィア映画 日本スクリーン初上映 「野獣死すべし」予告

映画スクエア

 「夏のホラー秘宝まつり2022」で上映される、ルチオ・フルチ監督作「野獣死すべし」の、予告編が公開された。

 公開された予告編は、水面を駆け抜ける数隻のボートと、それを双眼鏡で注視する男たちの姿で始まる。霧の中から登場し、密輸の合言葉を口にする主人公のルカ。ルカと彼の美しい妻とのいさかい、密輸を何者かに密告され撤退を余儀なくされる一幕、疑念とあせりから仲間の真意をあぶり出そうと躍起になる男たちの姿などが映し出される。中盤以降は、銃撃事件が教会、競馬場などあらゆる場所で勃発。仲間の死、仕事へのプライドと直面している現実、利権争いと、たまったフラストレーションが派手なアクションへと昇華していくことが描き出されている。

 「野獣死すべし」は、「サンゲリア」で大成功を収めたルチオ・フルチが手掛けたギャング映画。密輸組織が暗躍するナポリの港町で、麻薬組織に因縁を持つ密輸業者の男が復讐のため立ち向かう姿を描く。ルチオ・フルチ特有の人体破壊描写も見られる。日本ではスクリーン初上映となる。

 「夏のホラー秘宝まつり2022」は、2014年にキネカ大森で開催がスタートしたホラー映画祭。9回目となる2022年は、昨年と同じく、キネカ大森(東京)、シネマスコーレ(名古屋)、シアターセブン(大阪)、アップリンク吉祥寺(東京)、アップリンク京都(京都)、第七藝術劇場(大阪)で開催される。「ルチオ・フルチ監督特集」「マリオ・バーヴァ監督特集」などの上映が予定されている。「野獣死すべし」はヒューマントラストシネマ渋谷でも上映される。

 映画評論家、アートディレクターの高橋ヨシキによる「野獣死すべし」についてのコメントも発表された。コメントは以下の通り。

【高橋ヨシキ コメント】
 ナポリの密輸マフィア対フランスの麻薬ギャングの、文字通り血で血を洗う抗争を描いたルチオ・フルチ版『仁義なき戦い』とでもいうべき作品である。もちろん、フルチのトレードマークともいえる残酷描写も大盤振る舞い。物語が進むにつれて残虐度がどんどんと増していく、血まみれローラーコースター・ライドとしての側面もある。一方、謀略と裏切り、怒りと愛と復讐が交錯する物語は堂々たるマフィア映画の風合いを感じさせる。実際にナポリの密輸マフィアが製作に協力したことで醸し出される異様な迫力も特筆に値する。冒頭を飾る、圧巻のボート・チェイスに登場する高速ボートは密輸団が使っている本物なのだそうだ。愛するナポリをフランスのギャングに蹂躙されてたまるかと、引退した老マフィアが次々と立ち上がるクライマックスは本当に熱い! 魂を揺さぶるフルチ一世一代のギャング映画を見逃すな!

ルチオ・フルチが手がけた残虐マフィア映画 日本スクリーン初上映 「野獣死すべし」予告

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