映画スクエア
2024年8月9日より劇場公開される、「マンガ大賞2020」を受賞し、累計発行部数は700万部を超える、山口つばさによる同名漫画の映画化作「ブルーピリオド」の本予告が公開された。
本予告では、まわりの空気を読みながら器用に生きてきた高校2年生の主人公・矢口八虎(眞栄田郷敦)の姿が描き出されている。ある日、美術の授業で「私の好きな風景」という課題を与えられ描いたのは、仲間と夜を明かした後に見た早朝の渋谷の風景。“青く”見えたその風景を想いのままに描くことで、八虎は初めて本当の自分をさらけ出し「生きている実感」を感じ、美術に自分の生きる道を見つける。
「東大より難しい」と言われる国内最難関の東京藝術大学への受験を決意する八虎の前に立ちはだかるのは、才能にあふれるライバルたち。「お前、本質を何もわかっていない」と言い放つ美術予備校で出会う天才・高橋世田介(板垣李光人)や、「悔しいと思えるなら、まだ戦えるね」と八虎の背中を押す同級生のユカちゃん(高橋文哉)。「じゃあ一緒に描こうよ」と美術の道に誘う、八虎にとってミューズ的存在の先輩・森まる(桜田ひより)。仲間やライバルに出会う中で、「才能は無いかもしれない。だけど俺、絵を描くのが好きなんだ」「天才と見分けがつかなくなるまでやるしかない」ともがきながらも挑戦し続ける八虎が、自分のもつ情熱のすべてを武器に戦う姿が収められている。
本予告映像とともに、キャストも追加発表された。八虎が美術に出会うきっかけとなる高校の美術講師・佐伯昌子役に薬師丸ひろ子、美術予備校の講師で生徒の成長を支える大葉真由役に江口のりこ、堅実な道を歩んでほしいと藝大受験に反対をする八虎の母・矢口真理恵役に石田ひかり、美術予備校で出会う実力者・桑名マキ役に中島セナ、世田介の同級生で同じく美術予備校に通う橋田悠役に秋谷郁甫、八虎の情熱に心を動かされる恋ヶ窪晋役に兵頭功海、高校の物理教師・後藤先生役に三浦誠己、八虎の父・矢口行信役にやす(ずん)が顔をそろえる。また、本予告映像でも使用されているWurtSの「NOISE」が、主題歌となることも明らかになった。
「ブルーピリオド」は、からっぽだった高校生が、1枚の絵をきっかけに美術の世界に本気で挑み、国内最難関の美術大学を目指して奮闘する物語の作品。美術の経験も才能もない素人が、天才的な画力を持つライバルたちや、答えのないアートという壁に苦悩しながらも、情熱だけを武器に圧倒的努力で困難を乗り越えていく姿を描く。主人公の高校生・矢口八虎を演じるのは眞栄田郷敦。女性的な容姿の八虎の同級生ユカちゃんこと鮎川龍二役を高橋文哉、八虎の最大のライバルで驚異的な画力を持つ天才高校生の高橋世田介役を板垣李光人。八虎が苦難にぶち当たるたびに乗り越えるきっかけを与えてくれる存在で美術部先輩の森まる役を桜田ひよりが演じる。メガホンを取るのは、「サヨナラまでの30分」「東京喰種 トーキョーグール」などの萩原健太郎監督。
薬師丸ひろ子らのコメントも公開された。コメントは以下の通り。
【コメント】
■薬師丸ひろ子
撮影の日々は、佐伯先生として、私自身として、これから大きく羽ばたいていく皆さんと触れ合えたことは本当に楽しく大切な時間でした。
「自分に正直なほど、強い。」
美術だったり、絵を描いたりすること。自分の内面を覗いてみるということは、時に怖く、尊い時間なのだと知ることができました。
それに全力でぶつかっていく八虎たちの背中を押さずにはいられません。
素晴らしい原作と若い力が、想像を超えたものを感じさせてくれる、そう確信しています。
■江口のりこ
原作の漫画を読み出したら面白くて一気に読んでしまいました。芸大をめざす生徒を一番近くで見守る大葉先生の役をやらせてもらえて光栄でした。
撮影は、夏の暑い時期で、当時を思い出すと生徒を演じていたみなさんの直向きな顔が浮かびます。
是非、劇場で彼らの青春をご覧になって下さい。よろしくお願いします。
■石田ひかり
ちょうど、娘が大学に入学した頃の撮影でしたので、親子共に受験の日々を乗り越えたあの実感を持って、この役を演じることが出来ました。
郷敦くんの驚くほどに力強く澄んだ瞳で、真っ直ぐに訴えてくるお芝居には圧倒されました。あの時の彼の表情は、忘れられません。
進路を探す同世代の若者たち、大人になった元若者たち、たくさんの方に見ていただきたい作品です!
■中島セナ
この度ご縁があり、桑名マキとしてこの作品に投じることが出来てとても嬉しいです。
目を逸らしたくなるほどの確かな熱を持って存在している八虎たちは、我々が「好き」の原点に回帰するのを手伝ってくれるのではないかと思います。
正解はないけれども何かがある世界を、光を持って見据えようとする姿に私自身、感化されるものと至らなさを自覚させられる鋭利さを感じました。
今、自分はここで何をしているのか。改めて問う機会をくれる作品だと思います。様々な人に見てもらえたら幸いです。
■秋谷郁甫
本作の中でも、一際異色を放つ橋田悠という人物には、原作を読ませていただいた時から惹かれていました。またそんな魅力的な橋田を演じられたことは未だに信じられない気持ちですが、原作にリスペクトを込めて全身全霊でやらせていただきました。
“自分は○○が好き“
こんなにも真っ直ぐで、でも自分の人生を豊かにしてくれる1番の原動力であること。
それを橋田や本作から、教わった気がしています。
ぜひ劇場に足を運んでいただき、皆様にも体感していただきたいと思います。
■兵頭功海
ブルーピリオドは、原作から大好きな作品だったので、
恋ちゃんとして参加することができ、本当に嬉しかったです。
八虎が絵に心を動かされ、やりたいことを見つけ、
突っ走っていく姿に影響される恋ちゃんですが、
同時に、八虎の背中を押す恋ちゃんでもあります。
この映画は、そんな皆の夢を追う姿を見て、観てくれた方の背中も押せるような作品になっていると思います。
沢山の方に見て頂きたいです!!
■三浦誠己
萩原組に参加出来た事を光栄に思っています。俳優に優しく寄り添ってくださる監督のもと懸命に演じさせて頂きました。
大きな夢を抱き、挫折や失敗や少しの成功を積み重ねて生きてきた私(オジサン)ですが、脚本を読んで魂が揺さぶられました。
アートという儚き雲を掴むような世界で「夢」を抱き挑戦する矢口八虎!めちゃくちゃ素敵です!是非、劇場でご覧下さい!
■やす(ずん)
映画をご覧になる間は八虎のかっこよさ、力強さ、そして繊細さに心動かされっぱなしだと思います。
息子と向き合って喋っているとき、何回か吸い込まれそうになる感覚になりました。
八虎との空間は魅力的でした。
そしてママの柔らかい愛に包まれていました。
とてもお母さん思いで、自然と応援したくなる男子です。
是非八虎と一緒にドキドキワクワクしてください。
観劇のあと映画館を出て感じる風は、きっと違って感じると思います。
■WurtS(主題歌アーティスト)
元々”NOISE”は僕が音楽活動を始めた頃に抱いていた殻を破りたいという感情から生まれました。
今回ブルーピリオドのお話を頂いた際にこの感情と作中の八虎の心境がリンクしているように感じ、楽曲を作り始めました。
僕も「好き」から始まったものがいつの間にか自分自身を表現するものに変わって、その重さに耐えきれなくなる時がありました。自分の「好き」は時間とともに周りの人たちを巻き込んでいく性質があるんだなと思いました。だからこそ厄介で尊いのだなと。
本作では八虎たちが互いに自分自身を試行錯誤しながら表現し、「好き」を追い求める姿に感動しました。
そしてそんな彼らの応援歌として”NOISE”を聴いていただけたら幸いです。
【作品情報】
ブルーピリオド
2024年8月9日(金)全国ロードショー
配給:ワーナー・ブラザース映画
©山口つばさ/講談社 ©2024映画「ブルーピリオド」製作委員会