きっと、うまくいく

公開年: 2009年
製作国: インド
監督: ラージクマール・ヒラーニ
出演: アーミル・カーン、R・マドハヴァン、シャルマン・ジョシ、ボーマン・イラニ、カリーナ・カプール

「きっと、うまくいく」は、工科大学を舞台に、独創的な人物であるランチョーが、寮のルームメイトのファルハーン、ラージューなど、多くの人々に影響を与える姿を描いたインド映画。ランチョーのモットーである「Aal Izz Well」が、日本語のタイトルとなっている。

明るいミュージカル・シーンが盛り込まれている一方、貧富の差や若者の自殺といった社会問題にも触れられている。主役のランチョーを演じたアーミル・カーンは、当時40歳を超えていたものの、体を絞って大学生役を演じた。

インド映画の記録を塗り替える大ヒットとなった。スティーヴン・スピルバーグが絶賛するなど、国外でも高い評価を得ている。日本では2013年に公開され、日本アカデミー賞の優秀外国作品賞に選出された。

ランチョーという男

出発間際の飛行機で工科大学の同期生だったチャトゥルから電話を受けたファルハーンは、急病を装って飛行機を降りる。大学時代からの友人ラージューとともに、チャトゥルの待つ大学の屋上にやって来たファルハーン。姿を見せたチャトゥルは、「10年後にどちらが成功しているか勝負しよう」という言葉を忘れておらず、ファルハーンを呼び出したのだった。行方不明の大学時代の友人ランチョーと再会できると思ったファルハーンは失望する。だが、ランチョーの居場所をチャトゥルが知っていると聞き、3人でランチョーの元に向かう。ランチョーの元に向かう車の中で、ファルハーンは大学時代のことを思い出す。

入学

（回想）工科大学に入学したファルハーンは、新入生をパンツ一丁にする儀式に参加させられる。そこに姿を見せた新入生のランチョーは、儀式を拒否し、儀式を取り仕切る先輩を感電させる。ファルハーン、ラージュー、ランチョーの2人は、寮で同じ部屋になる。ランチョーに、ラージューとファルハーンは一目置く。

めげないランチョー

新入生を集めた工科大学の学長のヴィールーは、生徒たちの競争心をあおる。独創的なランチョーの姿は、学長や教授たちの目には反抗的に映り、ランチョーは嫌われる。だが、めげないランチョーは、さまざまな授業を受け、あらゆるものを解体するなどして、独創的な考えを育む。ランチョーと同じタイプの学生ジョイ・ロボは、卒業制作としてカメラつきのラジコンヘリを作る。だが、学長は価値を認めず、ロボに留年を言い渡す。ロボはヘリをゴミ箱に捨てる。捨てたヘリをランチョーが拾う。