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The Silence of the Lambs (9/12) Movie CLIP - Screaming Lambs (1991) HD
クラリス・スターリングは、FBIアカデミーの学生で、ハンニバル・レクターからバッファロー・ビル事件のヒントをもらう、映画「羊たちの沈黙」の登場人物。常に男性から視線を向けられるほど、美しい容姿をしている。学生にもかかわらず、FBI行動科学課のジャック・クロフォードによってハンニバル・レクターとの面会を命じられ、バッファロー・ビル事件の捜査に参加する。
レクターとの面会時には、恐怖心を隠しながらレクターと向かい合う。レクターから追い返されるものの、レクターの隣の房のミグズに精液を顔にかけられたことを詫びるレクターから、レクターの精神科医時代の患者だったヘスター・モフェットを探すように言われる。
モフェットが借りている倉庫を見つけ、化粧をした男性の生首を発見する。レクターのもとに戻り、モフェットの名前のスペル(Hester Mofet)は、The rest of meのアナグラムであり、レクターがモフェットであると指摘。レクターからは、別の施設への移送を条件に捜査に協力すると言われる。
バッファロー・ビルの新しい被害者の遺体が発見され、クロフォードとともに調査に向かう。検視に立ち会い、被害者のノドに昆虫のマユを発見する。博物館に向かい、職員からマユがアジアで生息するガのサナギであることを聞く。
自身のアイデアで、架空の条件をレクターに提示し、捜査への協力を依頼する。レクターから予測したビルの人物像を聞き、交換に自分の少女時代のつらい思い出の話をさせられる。その後、レクターが移された裁判所の部屋に面会に行き、話の続きをする。レクターは根本に目を向けるようにアドバイスをし、人はいつも目にするものを欲しがると話す。見返りに、少女時代の話の続きをレクターにする。話は途中だが、チルトン医師がやって来て追い出される。
レクターのアドバイスを元に、バッファロー・ビルは最初の被害者フレデリカの近くに住んでいたと考え、オハイオ州ベルベディアに向かう。フレデリカのクローゼットに、被害者の切り裂かれた皮膚の形と同じデザインの服を見つけ、ビルは被害者の皮膚で服を作っていると考える。
フレデリカが服を直しに行っていたというリップマン夫人の家を訪ね、出てきた男がバッファロー・ビルであることに気づく。暗闇の部屋で暗視スコープをつけたバッファロー・ビルに撃たれそうになるが、撃鉄を起こす音に気づき、逆にバッファロー・ビルを射殺する。
FBIアカデミーを無事卒業する。卒業パーティで、逃亡したレクターからの電話を受け、探さないように言われる。
・父は警官だったが、幼い時に強盗に撃たれて亡くなる。レクターと初めて面会して父の死について話した後や、被害者の葬式で父について思い出す。父の死後は、モンタナ州にある親戚のやっている羊と馬の牧場に預けられるが、2カ月で逃げ出す。ある朝屠殺される羊の悲鳴が聞こえ、助けようと1頭の子羊を抱えて逃げるが、すぐに捕まってしまい、怒った親戚に施設に入れられる。この時の子羊の悲鳴がトラウマとなっており、羊の悲鳴の夢で目が覚めることもある(クラリスが羊の夢を見ないようになることがタイトルの意味である)。レクターから少女の頃について話すように言われ、このことを話す。
・美貌の持ち主で、被害者の葬式では保安官の男たちからなめるように見られる。また、遺体のノドから見つかったサナギの正体を確認するために博物館を訪れた時には、学芸員の男に飲みに誘われる。男性の視線については、レクターからも指摘される。
・FBI行動科学課の捜査官であるクロフォードのことを尊敬しており、クロフォードのゼミを取っていた(成績はA-)。捜査に参加し、プロファイリングをクロフォードに褒められる。クロフォードは、卒業パーティにも祝福に来てくれる。レクターは、クロフォードがクラリスを性的に求めているのではないかと話すが、「考えたこともない」と言い返す。
・モフェットの倉庫に入る時に、クギで足を引っかけて血を流す。バッファロー・ビルを撃ち殺した時には、右のほおにかすり傷を負う。
・服装は高級カバンに安物の靴を履いており、レクターから「都会に憧れる田舎者」と言われる。
・クラリス・スターリングのキャクターは、AFI(アメリカン・フィルム・インスティチュート)が2003年に選出した、「アメリカ映画100年のヒーロー」の6位に選ばれた。
クラリス・スターリングを演じているのは、アメリカの俳優であるジョディ・フォスター。当時29歳頃。「タクシードライバー」(1976)で12歳の売春婦を演じて注目を集め、「告発の行方」(1989)でアカデミー主演女優賞を受賞。クラリス役でもアカデミー主演女優賞を受賞している。フォスターは、自身のお気に入りの作品の1つに「羊たちの沈黙」を挙げている。
監督のジョナサン・デミは、監督作「愛されちゃってマフィア」(1988)に出演したミシェル・ファイファーをクラリス役に望んでいたが、内容が暴力的すぎるとしてファイファーから断られた。そのため、脚本のテッド・タリーが当初から勧め、本人も乗り気だったジョディ・フォスターと面接。すぐに適役と判断し、クラリス役に起用したという。