ジョーダン・ピール製作 黒人視点からの「キャンディマン」 30年前の恐ろしい出来事が語られる本編映像

映画スクエア

 10月15日より劇場公開される、「ゲット・アウト」「アス」のジョーダン・ピール製作・脚本の、凶悪な殺人鬼による忌まわしき都市伝説を描いたホラー映画「キャンディマン」から、本編映像が公開された。

 公開された本編映像は、主人公アンソニーと恋人ブリアンナ、ブリアンナの弟トロイ、トロイの恋人グレイディの4人が、公営住宅地カブリーニ=グリーンにまつわる恐ろしい実話について話すシーン。トロイが「物語の主人公はヘレン・ライルという女性だ。白人大学院生で、論文は“カブリーニ=グリーンの都市伝説”」と話し始めると、切り絵の演出でトロイの語るヘレンの物語が映し出されていく。不気味がりながらも「ウソだな」と笑い飛ばすアンソニーだが、トロイは「記事になっている。調べろ」と真面目な顔で制止する。

 本シーンで語られるヘレン・ライルとは、1992年に公開された映画「キャンディマン」のヒロインのこと。本作品では、1992年版「キャンディマン」の出来事がちりばめられ、キャンディマンを演じたトニー・トッドや、赤ちゃんを誘拐された母アン役のヴァネッサ・ウィリアムズも出演するなど、前作ファンも楽しめるギミックがいくつも含まれている。製作・脚本のジョーダン・ピールは1992年版「キャンディマン」の大ファンで、劇場公開当時13歳だったピールはアメリカのメジャー映画で初めて黒人が主人公かつ敵役として登場した「キャンディマン」に感銘を受けたという。

 ピールは、「子どもの頃からホラーが好きだったけど、黒人のフレディ・クルーガーもジェイソン・ボーヒーズもいなかった。だから『キャンディマン』が登場したときはとても大胆でカタルシスを感じた。ホラー映画に黒人が登場する例はたくさんあるが、この作品は私にとって特に凶悪なものとなった」と明かしている。また、自身が新たに手がけようと思った理由については「オリジナルの映画では、ヘレンの視点からキャンディマンの伝説を探っていた。しかし、あの映画は私に黒人映画のような印象を与えた。私のための映画だ。だからこのゴーストストーリーを黒人の視点から見た映画を作りたかったんだ」と熱い思いを語っている。

ジョーダン・ピール製作 黒人視点からの「キャンディマン」 30年前の恐ろしい出来事が語られる本編映像

【作品情報】
キャンディマン
2021年10月15日(金)全国公開
配給:東宝東和
© 2021 Universal Pictures

  • 作品

キャンディマン

公開年 2021年
製作国 アメリカ
監督  ニア・ダコスタ
出演  ヤーヤ・アブドゥル=マティーン2世、テヨナ・パリス、ヴァネッサ・ウィリアムズ
作品一覧