
2025年11月28日より劇場公開される、川村誠が初監督・初脚本を手掛ける、芥川賞作家・村田沙耶香のベストセラー小説の映画化作「消滅世界」から、実験都市・エデンを収めた本編映像と、メイキング映像が公開された。原作者・村田沙耶香の多層的な世界観を可視化した、5点の新ポスタービジュアルが公開された。
いずれも「消滅世界」を象徴するビジュアルとなっている。性愛のない結婚生活を送る雨音と朔が服を着たままバスタブに身を沈めるビジュアルでは、「恋愛/結婚/家族」が打ち消され、雨音が恋する“ラピス”のフィギュアを手に眠るビジュアルには「性が消えた楽園」、エデンの子どもたちが集う公園のビジュアルには、雨音の脳内でリフレインされる「正しさという聞こえない音楽が私達の頭上で響いている」、エデンの真っ白な公園で黒装束の二人が謎の白い粉を撒くミステリアスなビジュアルには「私達はこの世界を食すべきた」、そして“ラピス”をともに愛する水内(結木滉星)との密かな約束を交わすビジュアルには「まだ見ぬほんの少し先の世界」と、それぞれ本作のテーマ性に迫るキャッチコピーが付けられている。




「消滅世界」の舞台は、人工授精で子どもを産むことが定着した世界。そこでは、夫婦間の性行為はタブーとされ、恋や性愛の対象は「家庭の外」の恋人か、二次元キャラというのが常識になっている。そんな世界で「両親が愛し合った末」に生まれた主人公・雨音は、母親に嫌悪を抱いていた。家庭に性愛を持ち込まない清潔な結婚生活を望み、夫以外の人やキャラクターと恋愛を重ねる雨音。だがその“正常”な日々は、夫と移住した実験都市・楽園(エデン)で一変する。
原作「消滅世界」は、現在累計170万部を超える芥川賞受賞作「コンビニ人間」直前の2015年12月に刊行された長編小説。超少子化の先の、「性」が消えゆく世界で激動する「恋愛」「結婚」「家族」のあり方に翻弄される若者たちを描いている。MTV出身で、RADIOHEAD、OASISなど国内外さまざまなアーティストのライブやミュージックビデオ、CM、ショートフィルム、大河ドラマのドキュメンタリーなど、多岐にわたるフィールドで活躍する映像ディレクター・川村誠が脚本とともに映像化に挑んでいる。主人公・雨音役を蒔田彩珠が演じている。
【作品情報】
消滅世界
2025年11月28日(金)公開
配給:NAKACHIKA PICTURES
©2025「消滅世界」製作委員会