伊藤沙莉 沖縄の広大なサトウキビ畑で迷うも肥後克広に助けられる様子 「風のマジム」本編映像

映画スクエア

 2025年9月5日より沖縄県先行公開、9月12日より全国公開される、原田マハの同名小説の映画化作「風のマジム」から、沖縄の広大なサトウキビ畑を舞台にしたシーンの、本編映像が公開された。

 映像は、あたり一面サトウキビ畑が広がるシーンから始まる。主人公のまじむ(伊藤沙莉)は、いきあたりばったりで南大東島を訪れたのだが、島の広大さに途方に暮れている。そこに、通りがかった1台の軽トラックが、まじむの前で停車する。車から降りてきた島の男性・東江大順(肥後克広)から、「お嬢さん、大丈夫ね?」と心配そうな表情で声をかけられたまじむは、「道に迷ってしまって」と答える。「町の中心まで行きたいんですけど、歩いたらどれくらいかかりますか?」と尋ねると、「あきさみよー(沖縄の言葉で「驚いた」)!歩いていくわけ?そりゃ、でーじ(「とても」)大変どー、1時間はかかるわけよ!」と返される。

 さらに途方にくれるまじむだが、同時におなかも鳴ってしまう。空腹そうなまじむを見かねた東江は、笑いながら「それじゃあ乗りなさい」と助けてくれるのだった。どこまでも続くサトウキビ畑の美しい風景と沖縄の言葉の温かさによって描き出された、優しさと人情にあふれるシーンとなっている。

 この後、実は東江が島の商工会会長であることがわかる。まじむは、沖縄のサトウキビから純沖縄産のラム酒を造る企画を、社内ベンチャーコンクールを活用してビジネスにしようとし、島民の多くがサトウキビを栽培している南大東島に蒸留所を作ることを思いつく。だが、新たに始めようとする地方創生が絡む大規模なプロジェクトは、島の村長や島民たちに歓迎されない。東江は、そんなくじけてしまいそうな時に、あきらめないで欲しいと背中を押してくれる、まじむにとって重要な人物になっていく。

 「風のマジム」は、まだ沖縄のサトウキビでラム酒が作られていなかった平成の頃、「地元沖縄のサトウキビからラム酒を作りたい」と思い立ち、社内のベンチャーコンクールを活用してビジネスを立ち上げた金城祐子さんをモデルにした作品。契約社員の主人公・伊波まじむが、沖縄産ラム酒誕生のために奮闘し、周囲の人々を巻き込み、家族に支えられつつ夢を実現する物語となっている。伊波まじむを演じるのは伊藤沙莉。広告やショートフィルムを手掛けてきた芳賀薫が、映画初監督を務める。

伊藤沙莉 沖縄の広大なサトウキビ畑で迷うも肥後克広に助けられる様子 「風のマジム」本編映像

【作品情報】
風のマジム
2025年9月5日(金)沖縄県先行公開、9月12日(金)全国公開
©2025 映画「風のマジム」 ©原田マハ/講談社
配給:コギトワークス

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