2025年9月12日より劇場公開される、山田裕貴と古田新太が出演する「ベートーヴェン捏造」から、女好きのかんしゃく持ちだが、憎めない一面を持つベートーヴェン(古田新太)の姿を捉えた、場面写真が公開された。
1枚目は、のちの音楽史上最大のスキャンダルにつながる、シンドラー(山田裕貴)とベートーヴェンの“運命”の出会いのシーン。ベートーヴェンがボサボサの頭にほこりまみれのコートで、シンドラーに会話帳を差し出している。現代と違って写真のない時代に、憧れのアーティストがこの格好で現れたら少しがっかりするシンドラーの気持ちが伝わってくる。
鬼の形相でテーブルの卵を持って振りかぶるベートーヴェンの写真も。実際に、カッとなると食べ物など手近にあるものを投げつけていたというベートーヴェンの姿が捉えられている。甥(おい)のカール(前田旺志郎)と話をするカットも。弟の死後にベートーヴェンは、親権を巡る泥沼裁判の末にカールを引き取り、惜しみなく教育を施すものの、ベートーヴェンのあり余る愛情と情熱がカールにとっては苦痛となり、やがて悲劇的な事件が起きてしまう。
そんなベートーヴェンだが、音楽の天才性と社交的な性格からか、シンドラー以外にも慕う弟子や友人は多かった。最後の1枚では、病に伏した際に、ベートーヴェンのためにもう一人の弟・ヨハン(小澤征悦)や旧友のブロイニング(生瀬勝久)が手取り足取り遺言状作成の手伝いをしてくれる様子が収められている。56歳で生涯を閉じると、葬儀には2万人近くの関係者や市民が集まり、盛大に見送られたのだった。
「ベートーヴェン捏造」は、かげはら史帆によるノンフィクション「ベートーヴェン捏造 名プロデューサーは嘘をつく」を原作とした作品。耳が聞こえないという困難に打ち克ち、歴史に刻まれる数多くの名曲を遺した聖なる孤高の天才ベートーヴェン。しかし、実際の彼は”下品で小汚いおじさん”だった。世の中に伝わる崇高なイメージを“捏造”したのは、彼の忠実なる秘書・シンドラー。憧れのベートーヴェンを絶対に守るという使命感から、彼の死後、見事“下品で小汚いおじさん”という真実ではなく、“聖なる天才音楽家”というウソを仕立て上げる。
脚本を務めるのは、ベートーヴェンの面白さに魅せられたバカリズム。世紀の大スキャンダルを、バカリズムならではの”ユルい会話劇”で描く。ベートーヴェンへの愛が重すぎる、忠実なる秘書・シンドラーを演じるのは山田裕貴。シンドラーから熱烈に敬愛されるベートーヴェン役を古田新太が務める。監督は、バカリズムとは「地獄の花園」「ケンシロウによろしく」に続くタッグとなる関和亮。
【作品情報】
ベートーヴェン捏造
2025年9月12日(金)全国公開
配給:松竹
©2025 Amazon Content Services LLC or its Affiliates and Shochiku Co., Ltd. All Rights Reserved.