2025年9月5日より沖縄県先行公開、9月12日より全国公開される、原田マハの同名小説の映画化作「風のマジム」から、本編冒頭映像が公開された。
映像は、虫の音が響くサトウキビ畑を歩く人公マジム(伊藤沙莉)の後ろ姿から始まる。続いて映し出されるのは、大鍋の豆乳ににがりを入れてゆっくりとかき混ぜる様子。そして、まじむが「おはよう」と居間に登場する。台所で朝食を用意している母・サヨ子(富田靖子)の「まじむ、もう少し早く起きて手伝いなさい。たくさん飲んでも酒に飲まれたらならんど」という小言に、気のない声で「はいはい」と答えるまじむ。祖母・カマル(高畑淳子)が豆腐店の大鍋で作っているゆし豆腐も出来上がる。
まじむが茶碗を食卓に運びながら、軽快でどこか懐かしいメロディをハミングすると、朝食を作っている母・サヨ子もハミングを始める。同じメロディをハミングしながら、豆腐店から祖母・カマルがやってくる。「できたてど~」と運んできた作り立てのゆし豆腐が、朝食の主役。「くゎっちーさびら」(沖縄の言葉で「いただきます」)と手を合わせ、まずはゆし豆腐を口に運ぶ。本作の主題歌「あの世でね」(森山直太朗)にのせて、まじむ、母、祖母の3人が自然で心地よいアンサンブルを見せる。
「風のマジム」は、まだ沖縄のサトウキビでラム酒が作られていなかった平成の頃、「地元沖縄のサトウキビからラム酒を作りたい」と思い立ち、社内のベンチャーコンクールを活用してビジネスを立ち上げた金城祐子さんをモデルにした作品。契約社員の主人公・伊波まじむが、沖縄産ラム酒誕生のために奮闘し、周囲の人々を巻き込み、家族に支えられつつ夢を実現する物語となっている。伊波まじむを演じるのは伊藤沙莉。広告やショートフィルムを手掛けてきた芳賀薫が、映画初監督を務める。
【作品情報】
風のマジム
2025年9月5日(金)沖縄県先行公開、9月12日(金)全国公開
©2025 映画「風のマジム」 ©原田マハ/講談社
配給:コギトワークス