本日(10月22日)は、第二次世界大戦後にイギリスの国民的英雄となった元ナチス兵のゴールキーパーであるバート・トラウトマンの誕生日。10月23日に公開となる映画「キーパー ある兵士の奇跡」で主人公のバート・トラウトマンを演じたデヴィッド・クロスの、編集部に到着したインタビューをお届けする。
「キーパー ある兵士の奇跡」は、第二次世界大戦で捕虜としてイギリスの捕虜収容所に送り込まれたナチスの兵士バート・トラウトマンが、終戦後にイギリスとドイツを結ぶ平和の架け橋となり、やがて国民的ヒーローとして敬愛されたという実話から生まれた物語。トラウトマンが、いくつもの逆境に立たされながらも、唯一自分にできる”素晴らしいプレー”を貫くことで、人々に勇気を与える姿を描いている。
トラウトマンを演じているのは、ドイツ出身の俳優であるデヴィッド・クロス。ケイト・ウィンスレットがアカデミー主演女優賞を受賞した「愛を読むひと」でヨーロッパ映画賞男優賞にノミネートされるなど高い評価を受けたクロスは、その後もスティーヴン・スピルバーグ監督の「戦火の馬」などの作品でキャリアを積み重ねてきた。「愛を読むひと」では10代だったクロスも30歳を迎え、「キーパー ある兵士の奇跡」では役者として成熟した姿を見せている。
-脚本を読んだ時のトラウトマンの印象について
クロス:これまで名前を全く聞いたことがなかったから、まずとても驚いた。でも、すぐにこれは映画にしたら素晴らしい物語になると思ったよ。
-トラウトマンのキャラクター像について
クロス:正義感が強く、野心もあり、謙虚でまっすぐな人。弱気なところがまったくないんだ。そして、妻となるマーガレットとのラブストーリーを通じて、彼が戦争に巻き込まれてしまった過程も学ぶことができたよ。
-サッカーの経験について(プレーの場面では、まるで経験者のような高い身体能力を発揮している)
クロス:若い頃はサッカー選手か俳優になりたいと思っていたんだ。サッカーもやったことはあるけど、ゴールキーパーは一度もやったことがないから、0から学んだよ。でも、練習通りやっているうちに、自然と動きが身についていったんだ。(YouTubeのトラウトマンの映像から、彼のプレーを学んだことを振り返り)1956 年の FA カップ決勝戦で彼が首の骨を骨折した時の映像などを見て、彼の全てを真似て再現しようとしたよ。
-妻のマーガレットを演じたフレイア・メーバーについて
クロス:とても才能ある女優だよ。これからもスクリーンで素晴らしい演技をたくさん見せてくれると思う。なかでも劇中の終盤でかかる歌「Abide with me」は彼女が歌っていたと聞いて、とても感動したよ。
-本作から学んだことについて
クロス:スポーツは国をつなぐ、素晴らしい力を持っていると思う。チーム・スピリットが、政治的な違いを超えるものだと教えてくれ、連帯感をもたらしてくれる。トラウトマンは英国において“平和の大使”のような存在となったんだ。スポーツはとてもパワフルなものだと思うよ。
「キーパー ある兵士の奇跡」は、10月23日(金)より、新宿ピカデリーほかで全国公開される。
監督:
マルクス・H・ローゼンミュラー
出演:
デヴィッド・クロス「愛を読むひと」
フレイア・メーバー「サンシャイン/歌声が響く街」
ジョン・ヘンショウ「天使の分け前」
デイヴ・ジョーンズ「わたしは、ダニエル・ブレイク」
ⓒ2018 Lieblingsfilm & Zephyr Films Trautmann
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