柚木麻子の同名デビュー作の映画化作品「終点のあの子」の劇場公開日が、2026年1月23日に決まった。あわせて、深川麻衣、石田ひかり、新原泰佑、小西桜子、野村麻純の出演が明らかになった。
「終点のあの子」は、2008年に第88回オール讀物新人賞を受賞した、全四編からなる連作集。世田谷区小田急線沿線にある私立女子高校に進学したばかりの少女たちが登場する。映画では、第一話の「フォーゲットミー、ノットブルー」に注力。入学式の日。中学からの内部進学者の希代子は、高校から入学した奥沢朱里に声をかけられた。海外暮らしが長い彼女の父は、有名なカメラマンだった。希代子は風変わりな朱里が気になって仕方がないが、一緒にお昼を食べる仲になった矢先、ある変化が訪れるという物語が展開される。
深川麻衣は、希代子(當真あみ)の高校の先輩で、美大生の瑠璃子を演じる。明確な目標を掲げ、未来を見据えた行動力と芯の強さを持つ知的で大人びた瑠璃子を体現する。希代子の母で、1人で老舗の呉服屋を経営する美恵子役を務めるのは石田ひかり。娘の希代子を時に優しく、時に厳しく接し、愛情と献身さにあふれながらも厳格さも持ち合わす母親演じる。クラスのリーダー格である恭子(南琴奈)の恋人で大学生の卓也役に新原泰佑、希代子や朱里の担任教師役に野村麻純、世界的カメラマンでもある朱里の父親の恋人役に小西桜子が顔をそろえる。
主人公の希代子と朱里を演じるのは、當真あみと中島セナ。當真は、「自分も何者かになりたい」という気持ちを抱き、今とは違う場所に身を置きたいと思っている希代子を、まっすぐな存在感で体現する。希代子が惹かれる朱里を演じた中島は、自由奔放で他のクラスメイトとは異なる、知的で大人びた風格と孤高さをまとった役を演じる。2人の同級生である奈津子役と恭子役を、平澤宏々路、南琴奈が務める。監督は、「好きでもないくせに」「愛の病」「Sexual Drive」など、これまで女性を主体的に描いてきた吉田浩太。
【作品情報】
終点のあの子
2026年1月23日(金)より、テアトル新宿ほか全国公開
配給:グラスゴー15
©2026「終点のあの子」製作委員会