2026年1月16日より劇場公開される、「シビル・ウォー アメリカ最後の日」のアレックス・ガーランド監督が、同作で軍事アドバイザーを務め、米軍特殊部隊の経歴を持つレイ・メンドーサを共同監督に迎え、彼のイラク戦争での実体験を極限まで再現した映画「ウォーフェア 戦地最前線」から、戦場のドキュメンタリーのような本編映像が公開された。
映像は、チームが潜伏する民家に突如投げ込まれた手榴りゅう弾が、爆発するシーンから始まる。一瞬、何が起きたのか理解できず混乱する隊員たちが、瞬時に体勢を立て直すが、そのわずかな猶予すら許さないかのように、外からは激しい銃撃が。統率力が一瞬で試される状況に、極限の緊張がその場を支配する。一瞬にして生死の境に追い込まれる兵士たち。彼らの浅くなっていく呼吸、動揺しておぼつかない手足、焦点を失っていく視線を克明に捉えた、戦場ドキュメンタリーのようなワンシーンとなっている。
海軍を退役後、ハリウッドでスタントマンとして働き、キャリアを積んでアクション演出やスタント・コーディネーター、「シビル・ウォー アメリカ最後の日」の軍事シーンの監修などを務めたレイ・メンドーサ監督。彼が実際に体験した記憶を観客と共有するため、アレックス・ガーランド監督は「伝統的な戦争映画のお決まりの手法を破った」と語る。「現実では、人々は簡単に窮地を抜け出したりしない。状況が厳しいとき、解決策も、“カット”の声も、景気のいい音楽もない。状況が許し、緊迫感から解放されるその瞬間まで、人はその状態に居続けるんだ。それが本作のやり方だ」と述べ、「映画的な安心感ではなく、あくまで現実に固執した」ことを重視した制作姿勢を明かしている。
「ウォーフェア 戦地最前線」は、メンドーサ監督が所属していた米軍特殊部隊での実体験を基に、同胞の兵士たちにも徹底した聞き取りを行い、脚本を執筆した作品。舞台は2006年。アメリカ軍特殊部隊8名の小隊は、イラクの危険地帯・ラマディで、アルカイダ幹部の監視と狙撃の任務に就いていた。ところが、想定よりも早く事態を察知した敵兵が先制攻撃を仕掛け、市街で突如全面衝突が始まる。退路もなく敵兵に完全包囲される中、重傷者が続出。部隊の指揮をとることを諦める者、本部との通信を断つ者、悲鳴を上げる者。負傷した仲間をひきずり放心状態の隊員たちに、さらなる銃弾が降り注ぐ。
特殊部隊のキャストには、若手俳優陣が集結。メンドーサ役のディファラオ・ウン=ア=タイのほか、「デトロイト」「ミッドサマー」のウィル・ポールターをはじめ、「グラディエーターII 英雄を呼ぶ声」「ファンタスティック 4 ファースト・ステップ」のジョセフ・クイン、「SHOGUN 将軍」のコズモ・ジャーヴィス、「メイ・ディセンバー ゆれる真実」のチャールズ・メルトンらが顔をそろえている。

【作品情報】
ウォーフェア 戦地最前線
2026年1月16日(金) TOHO シネマズ 日比谷ほか全国公開
配給:ハピネットファントム・スタジオ
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