23歳という若さで亡くなり、伝説の存在となったリヴァー・フェニックス。そんなリヴァー・フェニックスが出演した映画を全作品紹介します。国内外のレビューサイトを参考に、高評価を得ている作品には「★おすすめ！」と記載しています。
リヴァー・フェニックスは、1970年にアメリカ・オレゴン州で生まれました。スイスの作家ヘルマン・ヘッセが求道者の苦難について書いた小説「シッダールタ」に出てくる「川」から、「リヴァー」の名前がつけられたと言われています。カルト教団の活動家だった両親とともに南アメリカを転々とする、貧しい幼少時代を送りました。
10歳の頃から広告やテレビシリーズに出演するようになり、15歳の頃に「エクスプロラーズ」(1985)で映画デビュー。「スタンド・バイ・ミー」(1986)のクリス役で注目を集め、「旅立ちの時」（1988）でアカデミー賞助演男優賞ノミネート、「マイ・プライベート・アイダホ」(1991)でヴェネチア国際映画祭男優賞を受賞するなど活躍を続けましたが、1993年にコカインとヘロインの過剰摂取が原因で、23歳の若さで亡くなりました。
イーサン・ホークとリヴァー・フェニックスが映画初出演を果たした、宇宙に向かう少年たちをほんわかとした雰囲気で描いたSF映画です。「グレムリン」などのジョー・ダンテが監督を務めました。
謎の図式を夢に見た14歳の少年ベンは、友人のウォルフガングに図式を見せます。ウォルフガングのコンピュータで図式をプログラミングすると、光の球体が現れました。球体を使って飛行できることを知ったベンたちは、ガラクタをかき集めて宇宙船を作り上げ、宇宙へと旅立ちます。
SF・ファンタジー・ホラーなど賞を受けにくいジャンルの作品に送られるサターン賞で、メイクアップ賞と特殊効果賞にノミネートされました。
リヴァー・フェニックス（公開時15歳頃）は、頭脳明晰なコンピューターマニアのウォルフガングを演じています。若手の俳優に贈られるヤング・アーティスト賞のExceptional Performance（優秀演技）賞を受賞しました。
少年期のせつなさを描いたノスタルジックな青春映画の名作として、今なお語り継がれる作品です。スティーヴン・キングの非ホラー小説短編集「恐怖の四季」に収録された「THE BODY（死体）」を映画化した作品で、ロブ・ライナーが監督を務め、主題歌として使われたベン・E・キングの「スタンド・バイ・ミー」もリバイバルヒットしました。
兄が死んでから両親に邪魔者扱いされている12歳のゴーディが、仲間のクリス、テディ、バーンと4人で、行方不明となっている少年の死体を探しに行く物語。途中では鉄橋で列車に追いかけられる目にあい、沼ではヒルに襲われるなどの冒険が繰り広げられます。
アカデミー賞では脚色賞にノミネートされたほか、ゴールデン・グローブ賞では作品賞（ドラマ）と監督賞にノミネートされるなどの評価を受けました。アメリカでは5,000万ドルを超える興行収入となり、1986年公開作の13位となりました。
リヴァー・フェニックスは、アルコール依存症の父親や不良の兄のせいで周囲から色眼鏡で見られている、ゴーディの親友で友達思いのクリスを演じています。将来に不安を抱える弱さと、常にゴーディを心配する優しさを表現したクリス役で、フェニックスは大きな注目を集めました。
文明社会を嫌悪して中米のホンジュラスに家族と移住する、自分の考えに凝り固まった父親を、ハリソン・フォードが演じた作品です。ポール・セローの小説を原作とし、ハリソン・フォード主演作「刑事ジョン・ブック 目撃者」を監督したピーター・ウィアーが監督を務めました。
自分の考えに固執し、妻と4人の子供を連れてホンジュラスのジャングルに移住したアリー・フォックス。発明家でもあるフォックスは巨大な製氷機を作り上げるが、武装した侵入者を製氷機に閉じ込めたことで爆発し、有害なアンモニアが流出してしまいます。ジャングルから海岸に移り住むフォックス一家だったが、家族の信頼関係が崩壊していきます。
ゴールデン・グローブ賞では、男優賞（ドラマ）にハリソン・フォードが、音楽賞にモーリス・ジャールがノミネートされました。
リヴァー・フェニックスは、父アリーに振り回される長男チャーリーを演じています。
1960年代のシカゴ郊外を舞台に、10代の少年が将来や恋に悩みながら大人へと成長していく姿を描いた青春映画です。「大統領の堕ちた日」などを手掛けたウィリアム・リチャートが自伝的原作をみずから映像化。共演は「天国の門」のポール・コスロやベテランのアン・マグナソンです。
シカゴのノースショアに暮らす17歳の少年ジミー。仲間たちと青春を謳歌していたジミーだったが、ハイスクール卒業が間近に迫ったある日、父親からビジネススクール行きを強要されます。友人たちが将来に向かって街を離れていこうとするなか、ジミーは恋人のリサを追ってハワイに行きを計画。父親に反抗しようとします。
主人公のジミーを演じたリヴァー・フェニックスにとって初の主演作。少年の将来や両親との関係に悩む少年を見事に演じきりました。
両親がソ連のスパイだと知った少年が、FBIとKGB（ソ連の国家保安委員会）の抗争に巻き込まれていくサスペンス映画。トム・ハンクスのコメディ映画「マネー・ピット」などのリチャード・ベンジャミン監督作です。共演は黒人俳優の先駆者のひとりであるシドニー・ポワチエです。
カリフォルニアに住む高校生のジェフは、親思いで強い愛国心の持ち主。彼が空軍士官学校に入学を志願したことで、FBIエージェントのロイはジェフの両親がKGBのスパイではないかと疑惑を抱きます。そのころ、KGBのスパイが殺害される事件が発生し、犯人をとらえるためKGBの工作員コンスタンティンがアメリカに潜入。ジェフはFBIとKGBの熾烈な争いに巻き込まれていきます。
リヴァー・フェニックスは、両親の秘密を知ってしまい苦悩する少年ジェフを好演します。シドニー・ポアチエとは1992年公開の「スニーカーズ」でも共演します。
テロの犯人として指名手配中の両親をもつ高校生の青春を描いた作品。監督は「十二人の怒れる男」や「狼たちの午後」など社会派作品を生んだ名匠シドニー・ルメットです。
反戦運動のテロリストとしてFBIから追われる両親や弟とともに、逃亡生活を送る17歳のダニー。ニュージャージーの小さな街に引っ越してきたダニーは、音楽教師フィリップスに才能を認められ、音楽の道を勧められます。フィリップスの娘と恋に落ちたダニーは、家族と逃亡生活を続けるなか、音楽の道に進むかの選択に迫られます。そんななか、両親のかつての同志がダニーの前に現れます。
ゴールデングローブ賞では4部門にノミネートされ、脚本賞を受賞。アカデミー賞では脚本賞など2部門でノミネートされました。
リヴァー・フェニックスは自立していく少年の演技が評価され、アカデミー賞やゴールデングローブ賞の助演男優賞にノミネートされました。
製作総指揮ジョージ・ルーカス、監督スティーブン・スピルバーグの大ヒット冒険活劇のシリーズ3作目。冒険家・考古学者のインディ・ジョーンズが、キリストの聖杯を探しに再び冒険の旅に出ます。主人公インディアナ・ジョーンズを「ブレードランナー」のハリソン・フォード、父親ヘンリーを「007」シリーズのショーン・コネリーが演じています。
ナチス・ドイツが勢いを増す1938年。多忙な生活を送るインディは、キリストが最後の晩餐で使ったといわれる聖杯を探していた父親ヘンリーが行方不明になったと知ります。インディは渋々ながらも、父親の行方を追ってヴェネチアに向かうのでした。
アカデミー賞では3部門にノミネートされ、音響効果編集賞を受賞。ショーン・コネリーはゴールデン・グローブ賞の助演男優賞にノミネートされました。アメリカでは1億9,000万ドルを超える興行収入となり、1989年公開作の2位を達成しました。日本では配給収入44億円となり、1989年の1位となりました。
リヴァー・フェニックスは若き日のインディ・ジョーンズを演じています。
浮気性の夫を妻が殺害しようとした実際の殺人未遂事件を元に製作されたコメディ映画です。「白いドレスの女」のローレンス・カスダンが監督を務めました。浮気を重ねる主人公に「デーヴ」のケヴィン・クライン。殺害を依頼される殺し屋コンビ役でウィリアム・ハートとキアヌ・リーブスも出演しています。
ワシントン州タコマで人気のピザ店を営む夫婦ジョーイとロザリー。ある日ロザリーは、ジョーイが何人もの女性と浮気をしている事実を知ってしまいます。一途に愛を貫いてきたはずが裏切られてしまったロザリーは、あの手この手でジョーイの殺そうと企てますが……。
リヴァー・フェニックスは、ロザリーに好意をもつピザ店のスタッフを演じます。
ベトナム戦争への出兵をひかえた若き海兵隊員の青春を描いたラブ・ストーリー。主人公のリヴァー・フェニックスをはじめ、「身代金」「死霊館」のリリ・テイラーや「ハムナプトラ／失われた砂漠の都」のブレンダン・フレイザーが出演しています。
1963年サンフランシスコのある夜、ベトナム出兵前の海兵隊員たちは、だれが街一番の”ブス”をパーティに誘えるかを競うゲーム、ドッグファイトに興じていました。主人公エディが誘ったのはウェイトレスのローズ。最初は面白半分でナンパしたエディでしたが、次第に純粋な心をもつローズに惹かれていくのでした。
リヴァー・フェニックスは、ベトナム出兵を目前に控えながらローズに夢中になっていくエディを演じています。
オレゴン州ポートランドのストリートで暮らす若者たちの青春や苦悩を描いた作品。「グッド・ウィル・ハンティング／旅立ち」を監督したガス・ヴァン・サントの長編映画第2作目です。リヴァー・フェニックスとキアヌ・リーブスがダブル主人公を演じています。
孤児として育ったマイクは、市長の息子でありながら家を飛び出した売春仲間のスコットとともに、ストリートで暮らしていました。スコットに好意を寄せるマイク。父親が病気であることを知るスコット。それぞれの思いを抱きながら、2人はマイクの母親を探す旅に出るのですが……。
リヴァー・フェニックスは、主人公のひとりであるマイクを演じ、ヴェネチア国際映画祭の男優賞、全米映画批評家協会賞の主演男優賞などを受賞しました。
ハイテクのエキスパート集団“スニーカーズ”が、世界を揺るがすコンピュータ・チップをめぐって犯罪組織と対決するサスペンス・アクション。ロバート・レッドフォードやシドニー・ポワチエ、ダン・エイクロイドなど名優たちが共演しています。監督は「フィールド・オブ・ドリームス」のフィル・アルデン・ロビンソンが務めました。
ビルの警備システムの欠点を指摘する仕事をしていたスニーカーズ。ある日、リーダーのビショップは、NSA（国家安全保障局）を名乗る男たちから、ある数学者の開発した暗号解読機ブラックボックスを盗み出すよう依頼を受けます。盗みを成功させたビショップたちでしたが、何者かによって危険にさらされ、ブラックボックスも奪われてしまいます。
リヴァー・フェニックスはスニーカーズのメンバーで、コンピュータに詳しい若者カールを演じています。
テネシー州ナッシュビルに集う若者たちの夢や恋、友情などを描く青春映画。「ペーパー・ムーン」のピーター・ボグダノヴィッチが監督を務めるほか、「デブラ・ウィンガーを探して」のサマンサ・マシス、「ゼロ・グラビティ」のサンドラ・ブロックが出演しています。
オーディションを受けるため音楽のメッカ、ナッシュビルにやってきたミランダでしたが、遅刻でオーディションを受け損なってしまいます。ライブハウスのカフェで働き始めるミランダ。自分と同じ歌手の夢を追うジェームズ、女優志望のリンダ、カウボーイのカイルの若者3人との出会いを通して、愛や友情、希望を見つけ出していきます。
リヴァー・フェニックスは歌手の夢を追うジェームズを演じ、歌も披露しています。
ネイティブ・アメリカンの血を受け継いだ女性の亡霊に苦しめられる一家を描く異色の西部劇。俳優・演出家のサム・シェパードの監督第2作目。
牧場オーナーのプレスコットは、メディシン・ショー一座（見せ物で客を集め薬を売ること）のアイルランド人の座長とネイディブ・アメリカンの間に生まれた娘アウバニーを馬と引き換えに買いとり、息子タルボットの嫁にさせました。しかし、出産でアウバニーが亡くなり、息子は深い悲しみにくれてしまいます。見るに耐えかねたプレスコットは、アウバニーの妹を連れ去り、タルボットの嫁にしようとするのですが……。
リヴァー・フェニックスは、妻を亡くし狂ってしまう息子タルボットを演じています。
砂漠で立ち往生した夫婦が、砂漠に住む一人の青年と出会っことで起こる出来事を描いたサスペンス・ドラマ。リヴァー・フェニックスが撮影優に急死したことで長年お蔵入りとなっていましたが、監督のジョルジュ・シュルイツァーがナレーションを追加することで完成させ、劇場公開を果たしました。
アメリカの砂漠地帯を旅行中、車が故障し困り果てた俳優夫婦のハリーとパフィー。彼らは一軒の小屋に暮らす青年ボーイに助けを求めます。車が直るまで滞在させてもらうことになった夫婦でしたが、ボーイは次第にパフィーに好意を寄せ始めるのでした。
リヴァー・フェニックスは、ミステリアスな青年ボーイを演じています。
1位 インディ・ジョーンズ/最後の聖戦（8.2）
2位 スタンド・バイ・ミー（8.1）
3位 旅立ちの時（7.7）
4位 恋のドッグファイト（7.4）
5位 スニーカーズ（7.1）
6位 マイ・プライベート・アイダホ（7.0）
7位 モスキート・コースト（6.6）
8位 エクスプロラーズ（6.5）
9位 殺したいほどアイ・ラブ・ユー（6.4）
9位 愛と呼ばれるもの（6.4）
9位 ダーク・ブラッド（6.4）
12位 リトル・ニキータ（6.0）
13位 ジミー／さよならのキスもしてくれない（5.5）
14位 アメリカンレガシー（5.3）
※2021年8月1日現在
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