カトリーヌ・ドヌーヴ主演の家族ドラマ映画「ハッピー・バースデー 家族のいる時間」(1月8日公開)から、著名人による鑑賞コメントが公開された。
フランス文化に詳しいエッセイストの村上香住子は、「家族に幻滅し、深く傷つけ合いながらも、愛を深めていく姿に心惹かれる」と称賛。ドラァグクイーンでアーティストのヴィヴィアン佐藤は、「ロメールを想わせる光、雨、夜」と、フランスの映画監督エリック・ロメールに触れながらコメントしている。また、フランス文学者・作家で慶應義塾大学教授の荻野アンナは、「ひりひりと切ない人間賛歌」と評している。
「ハッピー・バースデー 家族のいる時間」は、フランス南西部の自然に囲まれた邸宅で繰り広げられる、ある夏の日を描いた家族ドラマ。母アンドレアの70歳の誕生日に、行方不明となっていた長女が帰郷することから、誕生会は大混乱となっていく。カトリーヌ・ドヌーヴがアンドレアを演じているほか、監督としても活躍するエマニュエル・ベルコ、個性派俳優のヴァンサン・マケーニュ、小説家としても知られるレティシア・コロンバニ、新人俳優のルアナ・バイラミ、そして俳優としても活躍する本作の監督セドリック・カーンも出演している。
■コメント
「他人の家のドラマほど面白いものはない。それが自分の家族でなければ」というフランスの諺があるけど、中部フランスのブルジョア家庭で繰り広げられるドラマは、家族に幻滅し、深く傷つけ合いながらも、愛を深めていく姿に心惹かれる。
その根底に潜む闇の部分にも、優しさが秘められていて、演技陣も見事だし、フランス映画好きには堪らない作品。
---村上香住子(エッセイスト)
ロメールを想わせる光、雨、夜。弟ロマンが映像、娘エマが演劇、そして映画全体が歌わないミュ-ジカル自立てに。難破寸前の家族の船は、結局「愛」に寄って救われる。新しくて古典的。田舎料理風の洗練されたキュジーヌを頂戴したわ!
---ヴィヴィアン佐藤(ドラァグクイーン、アーティスト)
印象派の名画のような、光溢れる地方の大邸宅。
フランスならではの食卓の情景。
その日常と非日常がせめぎ合い、家族の真実が暴かれていく。
ひりひりと切ない人間賛歌。見応え十分だ。
---萩野アンナ(作家・慶應義塾大学教授)
ハッピー・バースデー 家族のいる時間
2021年1月8日(金)よりYEBISU GARDEN CINEMAほか全国順次ロードショー
配給:彩プロ/東京テアトル/STAR CHANNEL MOVIES
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