”裏切った男を殺し、水に還る”宿命背負う女　消えた女を探す男　「水を抱く女」予告編

2021年02月02日 12:00

　水の精・ウンディーネの神話をモチーフにした映画「水を抱く女」（3月26日公開）の予告編が公開された。

　予告編では、ベルリンの都市開発を研究する歴史家・ウンディーネが、恋人に別れを告げられ「愛していると言って。あなたを殺したくない」と答える場面から始まる。その後、ウンディーネとクリストフとの出会い、激しく惹かれ合っていく2人、水の中で突然姿を消してしまうウンディーネ、消えたウンディーネを探し続けるクリストフの姿などが映し出される。

　「水を抱く女」の監督・脚本を務めるのは、ドイツの歴史を描き続けてきたクリスティアン・ペッツォルト。ともにペッツォルト監督の前作「未来を乗り換えた男」に出演したパウラ・ベーアとフランツ・ロゴフスキが出演している。ウンディーネを演じたベーアは、ベルリン国際映画祭とヨーロッパ映画賞で女優賞を受賞する評価を受けている。

　モチーフとなっているウンディーネの神話は、アンデルセンの童話「人魚姫」、チャイコフスキーのオペラ、ドビュッシーの楽曲などにインスピレーションを与えてきた。また、ロマン派のフリードリヒ・フーケが発表した小説「ウンディーネ」は、ゲーテが「ドイツの真珠」と絶賛し、現代でも読み継がれている。