柳楽優弥 1つのことに向かい続ける先輩たちに「勇気をもらえます」 「HOKUSAI」トークイベント

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柳楽優弥 1つのことに向かい続ける先輩たちに「勇気をもらえます」 「HOKUSAI」トークイベント

 江戸時代の浮世絵師・葛飾北斎を描いた映画「HOKUSAI」のトークイベントが、13日に江戸東京博物館で開催され、葛飾北斎の青年期を演じた柳楽優弥、老年期を演じた田中泯、ゲストとして書家の紫舟が登壇した。

 イベントの前に、特別展「冨嶽三十六景への挑戦北斎と広重」(現在休止中)を見てきたという柳楽と田中。当時実際に刷られた貴重な浮世絵版画を見た感想を聞かれた柳楽は、「これだけの名作の本物が集結しているという状況にただただ圧倒されてしまいました」と話し、田中は「とっても驚きました。小さい頃に、マッチ箱に全部印刷された『冨嶽三十六景』があって、一生懸命集めていたんですが、(実物は)マッチ箱の大きさと違って、小さい人が克明に掛かれていてやっぱり北斎はすごいと改めて思いました」と、興奮気味に語っていた。

 さらに、柳楽は「90年という生涯を通して絵を描くことに没頭し続けて、70歳になってもまだ満足していないという生き様をかっこいいと思いました。(田中)泯さんも10代から踊りをずっと続けられていて、1つのことに向き合い続けて活躍されている大先輩の方たちを見ると勇気をもらえます」と絵に懸ける北斎の情熱を感じとった様子を見せた。それを受けて田中も「『あと5年あったらもっといい絵がかける』と言っているけれども恐らく5年たっても同じことを言うと思う。果てしないものに立ち向かっているというか、想像を絶する情熱は本当にすごい力だと思います」と、北斎の生きざまへの尊敬の念を明かした。

 イベントには書家として世界で活躍する紫舟も登場し、「HOKUSAI」をイメージした作品をライブパフォーマンスで披露。「生き抜け」の文字とともに、北斎の作品「神奈川沖浪裏」を思い起こさせるダイナミックな波にカラフルな配色がされた絵を描いた。

 「HOKUSAI」は、世界中に影響を与えている葛飾北斎が、抑圧に負けずに“表現の自由”を求めて自分の道を貫く姿を描く。北斎の青年期を柳楽優弥が、老年期を田中泯が演じている。北斎に目をつける蔦屋重三郎を阿部寛が、柳亭種彦を永山瑛太が、歌麿を玉木宏が、北斎の妻・コトを瀧本美織が、高井鴻山を青木崇高が演じる。

【作品情報】
HOKUSAI
2021年5月28日公開
配給:S・D・P
©2020 HOKUSAI MOVIE

  • 作品

HOKUSAI

公開年 2020年
製作国 日本
監督  橋本一
出演  柳楽優弥、田中泯、永山瑛太、阿部寛、玉木宏、瀧本美織、津田寛治、青木崇高
作品一覧