2026年02月06日
提供:共同通信PRワイヤー
プレスリリース詳細 https://kyodonewsprwire.jp/release/202602063728
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2026年2月6日
住友林業
公益社団法人長浜観光協会(会長:前川 和彦、滋賀県長浜市)は2月6日、長浜市の名木「不老(ふろう)」盆梅※のクローン苗を豊国神社へ寄贈しました。本苗木は住友林業株式会社(社長:光吉 敏郎、本社:東京都千代田区)が樹齢350~400年の「不老」盆梅から組織培養で増殖した苗木です。
歴史的に貴重な名木「不老」を保存し、次世代に継承する目的で寄贈しました。
※盆栽の梅
寄贈式の様子
■寄贈の背景
長浜市は豊臣秀吉が城を拠点に大名として地位を確立した歴史的な地として知られています。本寄贈は長浜市が2026年1月より放送中のNHK大河ドラマ『豊臣兄弟!』の舞台となったことを記念して実施しました。また、2月6日は「不(2)老(6)」の語呂合わせから「不老の日」とされています。長きにわたり地域を見守り続けてきた豊国神社に敬意を表し、地域の安寧と発展、文化継承への願いを込めてこの日に寄贈しました。
■寄贈する「不老」の苗木について
「不老」はその風格と長年にわたる地域との深い関わりから、長浜市の人々に親しまれてきた歴史的に貴重な梅の古木です。近年、梅や桃などのバラ科植物に広く感染する「ウメ輪紋ウイルス(Plum Pox Virus、以下PPV)」が世界各地で拡大。感染した植物は葉に斑点や輪紋が生じることから、農林水産省や各都道府県は緊急防除策を講じています。
住友林業は歴史的価値を持つ「不老」を後世に継承したいという長浜観光協会の要請を受け、2018年3月に同市所有の「不老」の組織培養増殖に着手。2020年10月に苗木の増殖に成功しました。
盆梅 「不老」
■組織培養による苗木増殖
住友林業ではこれまでに様々な神社仏閣や自治体が管理する名木や貴重木の後継樹を育成するため、組織培養・接ぎ木・種子により苗木を増殖する技術を確立してきました。
(参考) 組織培養による苗木増殖:https://sfc.jp/treecycle/value/naegi_zousyoku.html
動画:https://youtu.be/eWgtN_r9HcA?si=msnN2Vcnx8YEfD2z
■豊国神社
豊臣秀吉の遺徳を偲び1600年に創建された神社で、秀吉ゆかりの地として親しまれています。出世開運の神社として長く信仰され、十日戎(とおかえびす)や豊公まつりでは多くの参拝者が訪れ、商売繁盛や成功を願う人々で賑わいます。
住友林業グループは森林経営から木材建材の製造・流通、戸建住宅・中大規模木造建築の請負や不動産開発、木質バイオマス発電まで「木」を軸とした事業をグローバルに展開しています。この住友林業グループのバリューチェーン「ウッドサイクル」を活かし、ステークホルダーのニーズに応じて、「森」「木」「緑」に関する様々な知見をトータルコーディネートサービスとして提供しています。今後も自治体や民間企業の森林管理や生物多様性、環境保全のサポートを推進していきます。
<参考資料>
■ 組織培養法による増殖技術概要
【組織培養の流れ】
①冬芽を採取し、その中から芽の分裂組織(茎頂(けいちょう)部)だけを顕微鏡下で摘出する。
②「不老」の梅用に開発した培養液を入れた試験管中に茎頂部を入れ培養することにより、茎頂部は大量の芽の塊(多芽体(たがたい))に成長する。写真1
③多芽体を固体培地で培養することにより、多芽体から芽が伸長する。写真2
④伸長した大量の芽(シュート)を1本ずつ切り分け、発根を促す培養液を添加した人工培養土に植えつけると4週間程度で発根し、完全な植物体(幼苗)が再生される。ここまでは、無菌条件下で行われる。写真3
⑤外の条件に慣らすため温室内で育苗する(順化処理)。写真4
⑥温室内で十分に成長した苗木は畑で育成する。写真5
⑦苗木は畑で育成することによって、大きく伸びる。写真6
■ 今後の取り組み
梅を脅かすウイルスによる病気の発生や地球温暖化等の環境変化により梅の生長に与える影響が懸念されている中、本取り組みは貴重な品種を確実に受け継いでいくという点で意義深いものです。住友林業は桜や梅に限らず、各地域で大切に守られてきた名木を受け継ぐ活動を今後も進めていきます。
住友林業では、全国の名木・古木の増殖に関するご相談をお受けしています。詳しくは担当部署である「森林・緑化研究センター」(WEBサイト:https://sfc.jp/treecycle/tree_utilization/)までお問い合わせ下さい。