十二人の怒れる男
「十二人の怒れる男」は、父親殺しの罪に問われた少年に対し、12人の陪審員が評決に達するまでを描いた法廷劇。もともとはテレビドラマとして放映された作品を見たヘンリー・フォンダが感銘を受け、自らプロデュース・主演を手掛けた。監督を務めたのはシドニー・ルメット。超低予算で製作され、2週間の短期間で撮影された。
法廷に提出された証拠がことごとく少年の有罪を指し示す中、陪審員8番だけが少年の無罪を主張。最初は8番の主張を迷惑がっていた陪審員たちだったが、議論を重ねるうちに少年の有罪に疑問を抱き始めていく。
アカデミー賞では作品賞、監督賞、脚色賞にノミネートされたが、いずれも受賞は逃した。2007年にアメリカ国立フィルム登録簿に登録され、2007年にアメリカ映画協会が選んだ「アメリカ映画ベスト100」では第87位に選ばれるなど、現在でも高く評価されている。