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映画『ヘルタースケルター』特報
りりこは、女子高生をはじめとする若い女性から絶大な人気を誇るモデル・女優である、映画「ヘルタースケルター」の登場人物。本名は比留駒春子。若者の「なりたい顔ナンバー1」と言われ、ほとんどのファッション誌の表紙を飾り、CM契約は7社にのぼる。テレビのドラマやバラエティでも活躍している。だが実は“目ん玉と耳と爪とアソコ”以外は、すべて整形手術によって作り上げられている。定期的な手術と薬の摂取が必要な状況にあり、多忙で疲れすぎて夜も眠れない。
やがて顔や体に手術の後遺症であるアザが現れるようになる。さらに、後輩のこずえの人気が高まることに嫉妬し、どんどん精神のバランスを崩していく。薬の力を借りて何とか維持するものの、テレビの本番中に幻覚を見て暴れ出し、そのまま卒倒してしまう。整形手術や過去のことがマスコミによって報道されてしまい、記者会見を開くことになる。記者会見の場ではナイフで自分の右目を刺し、そのまま行方不明となってしまう。その後、フリーク・ショーを売り物にする店にいるところをこずえに見つかる。
・くるぶし近くにチョウのタトゥーを入れている。薬の投与が増えた時には、鏡に映る自分の肩にチョウが留まっている幻覚を見る。また、テレビの本番中に見る幻覚の中にも大量のチョウがある。
・新作映画の発表会で若手女優とツーショットだったことにいら立ち、マネージャーの羽田に水を吹きかけるなど横柄な態度で接する。羽田に対しては、自分の陰部をなめさせ、羽田の前で羽田の付き合っている奥村とセックスをするサディスティックな面を見せる。羽田と奥村に、恋人の南部の婚約相手の顔に薬品を浴びせるように命じ、実行後には2人に薬を飲ませて目の前でセックスをさせる。さらに、仕事ができなくなるように、こずえの顔を傷つけることを羽田に命じる。
・こずえの活躍を見て不安に陥り、ビルの屋上で「もうやめたい」と泣き叫ぶ。また、テレビの本番中に卒倒したあとには、土砂降りの外に飛び出して泣きながら座り込み、震える手で薬を口にする姿を見せる。
・ドアがカラフルなマンションに住んでいる。内装は派手。部屋の窓から外の景色は見えず、大きな唇の絵が描かれている。
りりこを演じているのは沢尻エリカ。公開時26歳頃。「パッチギ!」(2005)などの出演作がある。本作で日本アカデミー賞優秀主演女優賞に選ばれた。