登場人物・キャスト　ミリオンダラー・ベイビー

フランキー・ダン(クリント・イーストウッド)

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フランキー・ダンは、ロサンゼルスのダウンタウンにあるボクシングジム「ヒット・ピット」のオーナーでトレーナーである、映画「ミリオンダラー・ベイビー」の登場人物。かつて名カットマンとして活躍した。17年前にフロリダに引っ越したボクサーからジムを譲り受けたが、経営は赤字続き。娘とは疎遠になっており、毎週手紙を送っているものの、「差出人に返却」として戻ってくる。教会のミサには毎日のように通っているが、神父に意地悪な質問をして嫌がられている。

23年前にスクラップが失明した試合でカットマンを務め、試合を止められなかったことを悔やんでいる。そのため、ボクサーの身を守ることを第一と考えており、リスクを冒させない。有望なボクサーであるビッグ・ウィリーに世界タイトル挑戦のチャンスが回ってきた時も、もう数試合経験を積ませようとし、我慢ができないウィリーは去ってしまう。

マギーからトレーナーとなるように頼まれるものの、「女には教えない」と断り、31歳の年齢から諦めるように諭す。それでもやめないマギーの32歳の誕生日に、マギーの思いを聞いてトレーナーを引き受ける。基礎だけ教えてマネージャーのサリーに預ける。だが、試合ではマギーが苦戦。サリーが相手選手のジムに恩を売るために強い相手を選んだことを知ると、試合途中にもかかわらずサリーを追い出してマギーを勝利に導く。

マギーは連戦連勝し、マギーとの間には絆が生まれる。世界タイトルとイギリスチャンピオンから試合の要請が来るが、時期が来るまで待つ。やがてイギリスチャンピオンとの試合を組み、ロンドンでの試合ではマギーに「モ・クシュラ」と書かれたガウンを贈る。ヨーロッパでも連戦連勝し、ブルーベアーとの世界戦を組む。だが、ブルーベアーとの試合で、インターバル中にもかかわらず後ろからブルーベアーに殴られたマギーが首をイスに打ちつけ、頚椎を損傷したマギーは全身麻痺となってしまう。

マギーのために医者を探すものの、治せる医者は見つからない。最高のリハビリ施設にマギーを入れ、マギーの世話を続ける。やがて、マギーから自分を殺すように言われるものの断る。だが、何度も自殺を図るマギーの姿に耐えられなくなり、マギーの人工呼吸器を止め、アドレナリンの注射を打って命を絶つ手伝いをする。その後、姿を消してしまう。

・ゲール語を勉強しており、ゲール語の本を読むのが趣味。マギーに名づけたゲール語の「モ・クシュラ」の意味をマギーに教えず、ブルーベアーとの戦いに勝利したら教えると話す。マギーの命を絶つ時に、「モ・クシュラ」の意味が「私の血、私の愛する人」という意味であるとマギーに教える。

・「ヒット・ピットジム」で雑用係をするスクラップとは長年の付き合い。ジムが赤字のために、やすい漂白剤に変えるように口うるさく言ったりもする。また、マギーを追い出すようにスクラップに言う一方で、半年分の料金を払っていることを知ると思いとどまったりもする。さらに、マギーが全身麻痺に陥ってしまった時には、「おまえのせいだ」とスクラップを責め、のちに謝る姿も見せる。

・マギーが父と訪れたというダイナーのレモンパイを気に入る。いつか、「貯金をはたいて店を買いたい」とも語る。映画の終わりでは、姿を消したフランキーがダイナーのカウンターに座っている姿が描かれる。

キャスト

フランキー・ダンを演じているのは、アメリカの俳優で映画監督である、クリント・イーストウッド。公開時74歳頃。監督も担当している。「ダーティ・ハリー」シリーズ（1971～）などで俳優として知られる一方、「許されざる者」(1992)と本作でアカデミー監督賞を受賞した監督としても知られる。

「ミリオンダラー・ベイビー」の関連項目

シーン 1 ミリオンダラー・ベイビー

スピードバッグを返してもらい、また貸してやるフランキー

ロサンゼルスで「ヒット・ピット」という小さなボクシング・ジムを経営しているフラン・・・キー・ダン。女性ボクサーのマギーからトレーナーを頼まれるフランキーだったが、「女性は教えない」と断る。だが、ジムで働く元ボクサーのスクラップは、夜遅くまで練習するマギーにサンドバッグの打ち方を教え、フランキーがしまい込んでいたスピードバッグ・・・

シーン 2 ミリオンダラー・ベイビー

マギーのトレーナーを引き受けるフランキー

女性ボクサーのマギーからトレーナーを頼まれたフランキーだったが、「女性は教えない・・・」と断る。だがマギーは諦めない。そんなマギーに元ボクサーのスクラップがサンドバッグの打ち方を教えてくれる。有望なボクサーのビッグ・ウィリーが世界タイトルの挑戦に慎重なフランキーの元から去ってしまう。フランキーはショックを受ける。ビッグ・・・・

シーン 6 ミリオンダラー・ベイビー

スクラップを責めるフランキー

フランキーのおかげで連戦連勝を重ねたマギーは、ついに世界タイトル挑戦のチャンスを・・・つかむ。反則を繰り返すチャンピオンの攻撃に苦戦するマギーだったが、徐々に反撃の糸口をつかむ。いらだったブルーベアーは、ラウンドが終わって油断したマギーを後ろから殴りつける。転倒したマギーは首をイスに頭を打ちつけて気を失う。頚椎を損傷したため・・・

セリフ・名言 2 ミリオンダラー・ベイビー

フランキー「タフなだけでは十分じゃない」

0:03:30頃女子ボクサーのマギーは、フランキーがマネージャーを務めるビッグ・・・・ウィリーがノックアウト勝ちする様子を見ていた。引き上げて来たフランキーに、マギーは自分のマネージャーとなるように頼む。自分のことをタフと語るマギーに、フランキーが告げる言葉。この言葉は、ジムのフランキーの部屋にも貼られている。・・・

セリフ・名言 9 ミリオンダラー・ベイビー

フランキー「おまえは2つの間違いを犯した。1つは俺に質問したこと。もう1つは、さらに俺に質問したこと」

0:35:25頃マギーのボクシングへの情熱を感じ取ったフランキーは、それまで断・・・ってきたマギーのトレーニングを引き受けることにする。引き受けるにあたって、フランキーは絶対に質問をしないようにマギーに約束させたが、すぐに約束は破られる。・・・

セリフ・名言 10 ミリオンダラー・ベイビー

フランキー「俺のボクサーだ」

0:44:35頃マギーにボクシングの基礎を教えたフランキー。だが、基礎を教えた・・・あと、フランキーはサリーという男にマギーを預ける。試合が組まれるが、サリーは相手のジムに恩を売るために、マギーには荷が重すぎる相手を選んでいた。そのことを知ったフランキーは、苦戦するマギーを見て思わずリングサイドに駆け寄り、サリーを追い払っ・・・

セリフ・名言 12 ミリオンダラー・ベイビー

フランキー「常に自分の身を守るということだ。ルールは何だ？」　マギー「常に自分の身を守る」

0:45:45頃フランキーのアドバイスにより、マギーは見事にノックアウト勝ちを・・・収める。控室にも戻ったあとの2人のやり取り。フランキーは常にボクサーの身を第一に考えており、マギーにもそのことを徹底させるのだった。・・・

セリフ・名言 15 ミリオンダラー・ベイビー

フランキー「彼女がおまえよりも良いボクサーだからだ。おまえよりも若くて、強くて、経験もある。さあどうする？」

1:08:30頃イギリスチャンピオンと戦うマギー。これまでの対戦相手よりも強い・・・チャンピオンに苦戦するマギー。インターバルでの、マギーとフランキーのやりとり。次のラウンドが始まると、マギーは相手に突進して数秒で倒してしまう。・・・

セリフ・名言 19 ミリオンダラー・ベイビー

フランキー「ここが好きなんだ。おまえがここにいなくても、どっちみち本を読みにここに来るさ」

1:40:50頃全身麻痺となったマギーは、病室で動けない生活を送る。責任を感じ・・・ているフランキーは、毎日マギーのそばについていてやる。そんなフランキーとマギーのやりとり。フランキーにとってマギーはかけがえのない存在となっていた。・・・

セリフ・名言 22 ミリオンダラー・ベイビー

フランキー「彼女を生かすことは、殺すことと同じなんだ。意味が分かるか？どうすればいいんだ？」

1:57:10頃毎日のようにミサに通っていたフランキーだったが、神父に対して不・・・遜な態度を取ってきた。だが、全身麻痺となったマギーから殺して欲しいと頼まれたフランキーは、真剣な姿で神父に相談する。フランキーは悩みに悩んでいた。・・・

セリフ・名言 24 ミリオンダラー・ベイビー

フランキー「モ・クシュラは、“私の血、愛する人”という意味だ」

2:02:35頃全身麻痺となったマギーの願いを聞き入れる決意をしたフランキーが・・・、マギーに語りかける最後の言葉。「モ・クシュラ」とは、フランキーがマギーにつけたゲール語のニックネームで、マギーの試合では客席から「モ・クシュラ」コールが起こっていた。フランキーは「モ・クシュラ」の意味をようやくマギーに伝える。マギーはほほ・・・