レヴェナント：蘇えりし者

公開年: 2015年
製作国: アメリカ
監督: アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ
出演: レオナルド・ディカプリオ、トム・ハーディ、ドーナル・グリーソン、ウィル・ポールター

「レヴェナント：蘇えりし者」は、実在の人物であるヒュー・グラスのサバイバルを描いた作品。グラスは、1823年にアンドリュー・ヘンリーの率いる隊に加わった時に、ハイイログマ（グリズリー）に襲われ、仲間に見捨てられたが生きて戻ってきたという話が伝説となっている人物。グラスを題材にした書籍が出版され、伝説をモチーフにした映画「荒野に生きる」(1971)などが作られてきた。「レヴェナント：蘇えりし者」は、2002年にマイケル・パンクが入念なリサーチによって書き上げた原作が元になっている。

アカデミー賞で作品賞を含む10部門にノミネートされ、3部門（監督賞、主演男優賞＝レオナルド・ディカプリオ、撮影賞）を受賞した。監督賞を受賞したアレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥは、「バードマンあるいは（無知がもたらす予期せぬ奇跡）」(2014)に続き2年連続での受賞となった。レオナルド・ディカプリオは5度目のノミネートにして初めての受賞となった。また、撮影賞を受賞したエマニュエル・ルベツキは、「ゼロ・グラビティ」(2013)、「バードマンあるいは（無知がもたらす予期せぬ奇跡）」(2014)に続き、3年連続の受賞となった。

興行的にもヒットとなり、北米で1億8千万ドル、世界で5億3千万ドルを超える興行収入となった。日本では10億円を超える興行収入となり、2016年の洋画の19位となった。

ヒュー・グラス

1820年代のアメリカ北西部。ヒュー・グラスが息子のホークに、息が続く限り戦い続けなければならないことをポーニー族の言葉で語る。さらに、亡くなったポーニー族の妻を腕に抱いてうなだれるグラスの姿が映し出される。

アリカラ族の襲撃

ミズーリ川で、アンドリュー・ヘンリーが率いる毛皮を捕獲ハンターのガイドを務めるグラスは、ホークと一緒にヘラジカを仕留める。一行は、エルク・ドッグがリーダーのアリカラ族の襲撃を受ける。エルク・ドッグは娘のポワカを探していた。多くの仲間が倒される中、グラスたちは船で逃げる。グラスの主張により、船を捨てて陸路でカイオワ砦に向かうことになる。グラスの意見に反対のフィッツジェラルドは、グラスに突っかかり、ネイティブ・アメリカンの血を引くホークを侮辱する。

ハイイログマに襲われるグラス

森を進んだグラスは、ハイイログマ（グリズリー）に襲われる。重傷を負いながらも銃をハイイログマに向けて撃つグラスだったが、さらなる攻撃を受ける。グラスは手にしたナイフをハイイログマの腹部に何度も刺し、一緒にガケから落ちる。ハイイログマは死ぬものの、グラスも動けない。グラスを見つけたヘンリーたちは急いで手当てをする。