40年にわたり沖縄戦の戦没者の遺骨収集を続ける ドキュメンタリー映画「骨を掘る男」本予告

映画スクエア

 2024年6月15日より東京、大阪、京都で、6月22日より沖縄で劇場公開されるドキュメンタリー映画「骨を掘る男」の本予告編が公開された。

 「骨を掘る男」は、40年にわたり沖縄戦の戦没者の遺骨収集を続ける具志堅隆松さんの活動を通して、戦争の記憶と記録をどう次世代に引き継いでいくのかを、見る者に問いかける作品。これまでに、およそ400柱を探し出した具志堅隆松さんは、自らを“ガマフヤー”と呼ぶ。ガマは沖縄の自然壕、フヤーとは掘る人という意味だ。砕けて散乱した小さな骨、茶碗のひとかけら、手榴弾の破片、火炎放射の跡など、拾い集めた断片から、兵隊か民間人か、どのような最期をとげたかを推察し、弔う。掘ってみるまでそこに本当に骨が埋まっているかどうかはわからないが、それでも掘りつづける行為について、具志堅さんは、観念的な慰霊ではなく「行動的慰霊」と語っている。

 監督を務める奥間勝也は、沖縄戦で大叔母を亡くした戦没者遺族だが、生まれるはるか以前に亡くなった大叔母と会ったことはない。具志堅の遺骨収集に同行し、沖縄戦の膨大なアーカイブ映像に目を凝らし、大叔母の生きた痕跡を探す奥間は、「出逢ったことのない人の死を悼むことはできるのか?」と自問しながら、本作を完成させた。

40年にわたり沖縄戦の戦没者の遺骨収集を続ける ドキュメンタリー映画「骨を掘る男」本予告

【作品情報】
骨を掘る男
2024年6月15日(土)ポレポレ東中野、第七藝術劇場、京都シネマ、6月22日(土)桜坂劇場ほか全国順次
配給:東風
(C)Okuma Katsuya, Moolin Production, Dynamo Production

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