観客を感覚過多の世界へ連れて行く ドキュメンタリー映画「僕が跳びはねる理由」本編冒頭映像

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 自閉症の作家・東田直樹が13歳の時に執筆した「自閉症の僕が跳びはねる理由」を原作としたドキュメンタリー映画「僕が跳びはねる理由」から、冒頭3分の本編映像が公開となった。

 公開された本編映像の最初では、東田直樹が著作で自閉症の世界を明らかにしたことが字幕で示される。“普通とは違う”と言われて続けてきた原作者の東田直樹による、「みんなから見れば、自閉症の世界は謎だらけに違いない」が「心の中を僕なりに説明することで、自閉症の子供を見守る皆さんの助けになればと思う」という思いがナレーションで語られる。そして、世界中の自閉症者の子供たちの様子とともに「言いたいことが言えない生活を想像できますか?」「少しだけ僕の言葉に耳を傾けて」「僕らの世界を旅してほしい」と、優しく問いかけるような言葉が続く。

 ジェリー・ロスウェル監督は、「観客を強烈な視覚と聴覚の世界から感覚過多の世界へと連れて行き、(自閉症者と自閉症者でないものの)コミュニケーションの方法を見つける」ため、映像と音響効果での表現方法にこだわったことを語っている。自閉症者が見て・感じている世界を疑似体験しているかのように模索された表現の一端が、冒頭映像でも描かれている。

 映画「僕が跳びはねる理由」は、「自閉症と呼ばれる彼らの世界が“普通”と言われる人たちと、どのように異なって映っているのか?」を、世界各地の5人の自閉症の少年少女たちの姿や家族たちの証言を通して明らかにしていくドキュメンタリー。さらに、「自閉症者の内面がその行動にどのような影響を与えるか」を、映像表現や音響効果を駆使し、彼らが見て・感じている世界を疑似体験しているかのように体感できる内容となっている。

観客を感覚過多の世界へ連れて行く ドキュメンタリー映画「僕が跳びはねる理由」本編冒頭映像

【作品情報】
僕が跳びはねる理由
2021年4月2日(金)角川シネマ有楽町、新宿ピカデリーほか全国順次公開
配給:KADOKAWA
©2020 The Reason I Jump Limited, Vulcan Productions, Inc., The British Film Institute

  • 作品

僕が跳びはねる理由

公開年 2020年
製作国 イギリス
監督  ジェリー・ロスウェル
出演  
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