山田風太郎の小説「八犬伝 上・下」(角川文庫刊)の映画化作「八犬伝」の劇場公開日が2024年10月25日に決まり、本予告と本ビジュアルが公開された。
本予告は、”虚”パートで悪を打ち取る八犬士の戦いを迫力の映像で描きながら、”実”パートでは幾多の困難を乗り越えて「八犬伝」を完成させようとする人気作家・滝沢馬琴の情熱と、それを支える家族の絆、親友の浮世絵師・葛飾北斎との友情を映しだした映像となっている。
「八つの珠を持つ者たちをお探しください」と言い残した伏姫(土屋太鳳)の様子を、「これが八犬伝の始まりだ」と馬琴(役所広司)は語り始める。”勧善懲悪”をテーマに里見家にかけられた呪いと戦うため、八つの珠を持つ八人の剣士が過酷な戦いの旅に出るその物語を聞いた親友の北斎(内野聖陽)は、「ますますおもしれえ」と魅了される。
馬琴は「悪が勝つこともあるこの世の中だからこそ、読者には別の世界を味わってもらいたい。虚の世界だ」と壮大な物語を書き進めるが、鶴屋南北(立川談春)に自身の正義を批判され、「正しき者が勝つという主題で書いている八犬伝など…」と次第にその信念に迷いが出る。そして息子・宗伯(磯村勇斗)の病気、自身の失明という困難に見舞われた馬琴の筆はついに止まってしまう。
現実に打ちひしがれた馬琴に、義理の娘・お路(黒木華)からある申し出が。「諦めないでください!」と希望を捨てないよう懇願するお路の熱意は、暗闇に飲み込まれそうだった馬琴の心に再び執筆への火を灯し、馬琴は「私にはまだやり切らねばならぬことがあるのだ」と新たに決意を固める。
本ビジュアルには、「正義で何が悪い」のコピーとともに、八犬士や玉梓など”虚”=「八犬伝」のキャラクターが躍動する中で、馬琴や北斎をはじめとした”実”パートのキャラクターがたたずむ。2つの世界が融合した新しい「八犬伝」を表現されたデザインとなっている。
映画「八犬伝」は、里見家にかけられた呪いを解くため、運命に引き寄せられる若き8人の剣士たちの戦いをダイナミックに描く”虚”のパートと、180話に及ぶ物語を悩み苦しみながら28年もの歳月をかけて書き上げた作家・滝沢馬琴の創作の真髄と、そこで生まれた奇跡の実話を描いた”実”のパートをシンクロして描いたエンターテイメント。役所広司が滝沢馬琴を、内野聖陽が馬琴の親友の絵師・葛飾北斎を演じるほか、土屋太鳳、磯村勇斗、黒木華、寺島しのぶらが顔をそろえる。「ピンポン」「鋼の錬金術師」シリーズの曽利文彦監督がメガホンを取る。
【作品情報】
八犬伝
2024年10月25日(金)全国ロードショー
配給:キノフィルムズ
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