認知症の症状を「自分で経験しているような立場で自分事として見てほしい」 映画「ファーザー」監督

映画スクエア

 アンソニー・ホプキンスが認知症の父親を演じ、本年度アカデミー賞6部門にノミネートされている映画「ファーザー」から、フロリアン・ゼレール監督のインタビュー映像が公開された。

 フロリアン・ゼレールは、本作のオリジナル戯曲を手掛けて高く評価され、フランスでその名を知らない者はないと言われる人物。「ファーザー」で初の長編映画の監督に挑んでいる。

 15歳の時に母代わりとして育ててくれた祖母が認知症を患った経験を持つゼレール監督。テーマである認知症についてゼレール監督は、「認知症は現代において最も悲しい問題です。それに誰もが共感できる問題でもあります。誰だって自分自身を失ってしまうのは怖いでしょう」と語っている。

 主人公の名前、年齢、誕生日をアンソニー・ホプキンスと同じにするほど、ホプキンスの出演を熱望した理由については、「彼には深い認識があると思ったからです。老いと死に対する認識がね、老いを表現するのは勇気のいることです。アンソニー・ホプキンスのような活力にあふれた俳優が悲痛なプロセスを演じることに魅力を感じました」と説明している。

 現実と幻想の境界が曖昧になっていく認知症を患う父の視点で描かれる本作。観客に対して「認知症の症状の一部を自分で経験しているような立場で自分事として見てほしい。ストーリーは迷路のようなもので観客はその中にいて出口を探さなければなりません」と、誰もが直面する愛する家族とのジレンマについてメッセージを贈っている。

 他にも、ホプキンスの娘を演じたオリヴィア・コールマンやエンディングなどについて語られている。

 「ファーザー」は、歳を重ねることによって誰もが経験する喪失と親子の愛を、記憶や時間が混迷していく父の視点で描いた作品。5月14日より劇場公開される。

認知症の症状を「自分で経験しているような立場で自分事として見てほしい」 映画「ファーザー」監督

【作品情報】
ファーザー
2021年5月14日 TOHOシネマズ シャンテ他 全国ロードショー
配給:ショウゲート
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