戦後欧州最悪の悲劇「スレブレニツァの虐殺」 家族を守ろうとする女性描く 「アイダよ、何処へ?」予告

映画スクエア

 9月17日より劇場公開される、第93回アカデミー賞国際長編映画賞にノミネートされたボスニア・ヘルツェゴヴィナ映画「アイダよ、何処へ?」の、予告編とポスタービジュアルが公開された。

 公開された予告編では、ボスニア紛争末期の1995年、セルビア人勢力がボスニア東部の町スレブレニツァに侵攻したことによって、避難場所を求める2万人の市民が国連保護軍の施設に殺到する様子から始まる。混乱の中、国連保護軍の通訳として働くアイダが、ともに紛争を生き延びてきた夫と2人の息子を守るため、必死にあらゆる手を尽くそうとする姿や、国連施設のすぐ近くでボスニア人男性たちの処刑が始まり、アイダと家族が追い詰められる様子などが映し出されている。

 あわせて公開されたポスタービジュアルでは、「そこに、神はいなかった——」のコピーとともに、強い視線で何かを見据えるアイダの表情が大きく映し出されている。

 「アイダよ、何処へ?」は、一貫して故郷ボスニア・ヘルツェゴヴィナの悲劇であるボスニア紛争の傷跡を描き続けているヤスミラ・ジュバニッチの監督作。1995年7月に起きた戦後ヨーロッパで最悪のジェノサイド(集団虐殺)とされる、約8000人のイスラム教徒が虐殺された「スレブレニツァの虐殺」で起こった出来事を、国連平和維持軍で通訳として働く女性アイダが必死に家族を守ろうとする姿を通して描いている。「ノー・マンズ・ランド」以来19年ぶりに、ボスニア・ヘルツェゴヴィナ映画としてアカデミー賞国際長編映画賞にノミネートされるなどの評価を受けている。

戦後欧州最悪の悲劇「スレブレニツァの虐殺」 家族を守ろうとする女性描く 「アイダよ、何処へ?」予告

【作品情報】
アイダよ、何処へ?
2021年9月17日(金)より Bunkamura ル・シネマ、ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館、他 全国順次公開
配給:アルバトロス・フィルム
© 2020 Deblokada / coop99 filmproduktion / Digital Cube / N279 / Razor Film / Extreme Emotions / Indie Prod / Tordenfilm / TRT / ZDF arte

  • 作品

アイダよ、何処へ?

公開年 2020年
製作国 ボスニア・ヘルツェゴヴィナ、オーストリア、ルーマニア、オランダ、ドイツ、ポーランド、フランス、ノルウェー、トルコ
監督  ヤスミラ・ジュバニッチ
出演  ヤスナ・ジュリチッチ、イズディン・バイロヴィッチ
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